石川尚のWAKUWAKUプレスレポート#41

【保存版】ル・コルビュジエ展―建築とアート、その創造の軌跡―(後編)


建築空間を単なる箱としてとらえるのではなく、人の部位のサイズで空間をデザインしたル・コルビュジエ(1887-1965)。
プルーヴェやペリアンとの共同作業であの名作ファニチャーのLCシリーズを生んだ建築界の巨人、近代建築の始祖、20世紀最大の建築家―さまざまな呼称を冠せられるル・コルビュジエ。
生誕120周年を記念して開催された森美術館の『ル・コルビュジエ展』は、建築、絵画、家具までの多彩な業績を約300点の作品で紹介。そして実物大に再現した模型の中に入ってル・コルビュジエの世界を実体験しながら家具や作品を鑑賞できる大変貴重な展覧会となりました。


「中編」でご紹介のドでかい建築模型、ご記憶でしょうがこの模型は、階段やバルコニー、そして・・・
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今回のWAKUWAKUレポートはその実物大空間を中心に三部構成。 「ル・コルビュジエのアトリエ空間」の前編、「ファニチャー」と「2階建てのとんでもなく大きな住宅模型:マルセイユの集合住宅:ユニテ・ダビタシオン」の中編に引続き、本「後編」では南フランスに建てた小さな家「カップ・マルタンの小屋」をご紹介します。

最愛の妻に贈ったル・コルビュジエの究極建築「カップ・マルタンの小屋」


それでは2階建てのとんでもなく大きな住宅模型:マルセイユの集合住宅:ユニテ・ダビタシオンを後にして、コルビュジェ晩年の作品セクションへ進むとしよう。
真っ白い展示空間にカラフルな絵画や彫刻、そして晩年の建築作品が展示されている。


すっきりとした白壁に掛けられた絵画と彫刻作品。この作品は・・・
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適度な緊張感に包まれた展示空間の右奥に「ユニテ・ダビタシオン」ほど大きくはないが、存在感のある「黒い箱」が見えてきた。 外からは全く内部の様子は見えない。 ははん、これが最後の実物模型:「カップ・マルタンの小屋」かぁ。。。
コルビュジェが奥様の為に建てたという「小屋」がこの黒い箱の中に・・・
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1952年にコルビュジェが妻イヴォンヌの誕生日のプレゼントとして建てた小屋。 南フランスのイタリア国境に近い地中海に面したカップマルタンに建てた小さな休暇小屋は、コルビュジェが究極の最小実験空間でもあったそうです。

次のページではいよいよ「カップ・マルタン」小屋の中をご紹介しよう。