日本紅斑熱とは

野山

山や田んぼにマダニは生息しています

リケッチア・ジャポニカという病原体によって起こる病気で、全身に症状が出てきます。

マダニは主に、山や野原、畑や田んぼに生息し、動物などの血を吸って生きていますが、中でも、「ヤマアラシチマダニ」「フタトゲチマダニ」などのマダニは、リケッチア・ジャポニカを持っており、人を刺すため、これによって感染します。

春から秋に、農作業や山林作業、山菜取りなどで、農耕地や山林に入るとマダニに刺される危険が高いため、注意が必要です。

日本紅斑熱には地域性があり、現在、九州南部、中国地方、四国に発生が見られています。

日本紅斑熱の症状

日本紅斑熱の症状は、高熱と発疹が特徴的です。マダニに咬まれてから約2~10日後に高熱、発疹などの症状が出てきます。
  • 39℃以上の高熱、寒気、頭痛
  • 発疹……小豆の大きさ程度のうす赤い斑点が全身に出てきます。発熱後3~4日目にピークで消えるのに2週間かかります
  • 刺し口の腫れ……ダニに刺された部分が赤く腫れたり、カサブタを作ります
重症化すると、様々な臓器の機能が低下する多臓器不全、血液を固める機能が強くなり血小板が減少し出血傾向になってしまう播種性血管内凝固症候群(DIC)を起こすことがありますので、早期診断、早期治療が望ましいです。

日本紅斑熱の診断

山などに行ったかどうかなどの問診と症状、何よりも刺し口を発見することで診断します。血液検査では、リケッチアに対する抗体を検査します。

血液検査では、リケッチア抗体だけでなく、白血球や血小板の減少、肝に含まれる酵素が上昇などが見られますが、これらは日本紅斑熱に特徴的なものではありません。

日本紅斑熱の予防法

出掛け

出掛ける時はなるべく長袖、長ズボン。

予防はマダニに刺されないようにすることです。不要な農作業や山林作業を避けるべきですが、必要な場合では以下の点を注意するようにしましょう。
  • 肌を露出しないよう、長袖、長ズボン、手袋などを着用する
  • 肌の露出部分には防虫スプレーを使用する
  • 草むらや地面に直接座らない。衣類を置かない
  • 野山、草むらに入った後は、すぐに入浴して新しい服に着替える
もし、皮膚に咬みついているダニを見つけたら、決して潰さないようにしましょう。ダニを潰すと病原体が身体の中に入ってしまいます。できればピンセットなどでダニの頭をつかんで取りましょう。取れないときは、皮膚科などで取ってもらってもいいかもしれません。

これらの対策は、ダニに刺されないための予防法ですから、日本紅斑熱以外のダニ感染症の予防にも共通して有効です。

日本紅斑熱の治療

早期診断、早期治療が重要です。1週間以内に山や野原に入るなど虫に刺されやすい場所に入ったことがあり、高熱と発疹が症状が出た場合、日本紅斑熱も疑った診察を受け、日本紅斑熱だった場合は治療することが望ましいです。

抗菌薬として、テトラサイクリン系抗菌薬とニューキノロン系抗菌薬が使われます。マイコプラズマやクラミジア、猫ひっかき病でも使用される抗菌薬です。
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