知名度は低いものの、技術力や売れ筋商品を持つ会社も!
来年1月に東京証券取引所と大阪証券取引所が合併し、「日本取引所グループ」なぜ大証2部銘柄が注目なのか?ヒット銘柄登場の可能性も
「大証の、なかでも2部に上場する銘柄は、あまり投資家から注目されてきませんでした。ところが、大証2部には、知名度は低くても、高い技術力のある会社や、売れ筋商品を持つ企業もある。東証の現物株市場と一本化されることをきっかに、そのような銘柄が見直され、株価が上がる可能性もあります」
来年7月以降、現在の大証2部銘柄から、ヒット銘柄が登場する可能性もあるのです。合併前の今は、大証2部の有望銘柄を仕込むチャンスともいえそうです。
時価総額上位銘柄を“大人買い”してチャンスを狙う
とはいえ、たとえ高い技術力や売れ筋商品を持つ銘柄であっても、必ず株価が上がるという保証はありません。「株価が上がるかどうかは、神のみぞ知る、です。そこで提案したいのが、大証2部の時価総額上位銘柄を上から5社、投資資金に余裕があれば10社を、目をつぶって全部“大人買い”するという戦略です」(図1)
この戦略のポイントは、時価総額上位銘柄を選ぶことと、売る際も全部一緒に売ることだと藤本さんは強調します。
「時価総額が大きい銘柄であれば、ある程度の取引量があるので、売りたい時に売れない心配も高くはないでしょう。また、株式は買った理由がなくなったら売り時です。『市場の集約で注目を集める』という理由で買ったなら、そのニュース性が薄れる前に売るべきです。7月中には勝負がつくでしょうから、その段階で全部まとめて売る。それまでに買値から1~2割下げた銘柄があれば、それを損切りするのは構いません。ですが、上がった銘柄だけを売るのは厳禁。箸にも棒にもかからない銘柄ばかりが残る恐れもあります」
藤本誠之さん
証券アナリスト、ITストラテジスト。マネーパートナーズ勤務。
著書に「ニュースを“半歩”先読みして、儲かる株を見つける方法」(アスペクト)、「株で儲けるニュースの読み方」(ソフトバンククリエイティブ)、「儲けに直結!株価チャートドリル」(成美道出版)など。
取材・文/大山弘子