12月の株式市場の傾向
12月は、米国の投資信託やヘッジファンドの決算が11月に終わり、手仕舞った株の買い戻しが入るといわれています。一方で、個人の節税対策の売りがでるため、株の値動きが激しい月といわれています。12月の株式市場の動向について、過去の株価データから統計的に検証してみました。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
検証対象:全銘柄
検証期間:1990年3月~2012年11月
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件
・11月末の最終営業日の寄り付きで買い
売り条件
・営業日25日経過後の翌日営業日寄り付きで売り
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11月末に全銘柄を購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。
仮に損益がプラスならば、12月は株価が上がりやすい月となり、反対に損益がマイナスであるならば、12月は株価が下がりやすい月であると言えるのではないでしょうか。
以上のルールで過去のデータを用いて検証した結果は、以下の通りです。
株式市場の傾向(12月)の検証結果
勝率: 52.37 %
勝ち数: 29,450 回
負け数: 26,789 回
引き分け数: 1,276 回
平均損益(円): 1,176 円 平均損益(率): 0.39 %
平均利益(円): 26,786 円 平均利益(率): 8.93 %
平均損失(円): -26,922 円 平均損失(率): -8.97 %
合計損益(円): 67,616,590 円 合計損益(率): 22,539.32 %
合計利益(円): 788,840,293 円 合計利益(率): 262,951.31 %
合計損失(円): -721,223,703 円 合計損失(率): -240,411.98 %
プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 1.094
平均保持日数: 29.64 日
検証結果を見てみると、勝率は52.37%、平均損益(率)は0.39%となっています。12月の平均損益(率)は、プラスになっており、この結果から12月は上昇しやすい傾向の月といえるでしょう。
12月に株価が上がりやすい要因には、8月以降下落傾向の強い相場が続く中で、新年の大発会に向けて、ご祝儀相場になりやすく買いが入りやすい相場になることがあげられるでしょう。
過去の検証では、7月から11月までの5か月間は勝率が50%を下回っており、下がりやすい傾向が強いです。そういった意味で、12月は、下げトレンドが転換しやすい月といえ、絶好の買いの月といえるのではないでしょうか。
12月は、上がりやすい傾向がありますが、その中でも好調な銘柄にはどのような銘柄があるのか確認してみましょう。
12月好調銘柄ランキング
上記の表は、先ほどの検証結果において勝率の高い個別銘柄のランキングです。ランキングの上位の銘柄から特徴的な銘柄を上げると、
【2669】カネ美食品
【9977】アオキスーパー
【2655】マックスバリュ東北
【8279】ヤオコー
といった銘柄があげられます。これらの銘柄に共通することは、地方でスーパーを展開している企業ということです。これらの消費関連株は、一般的に消費者の購買意欲の向上や低下によって業績や株価が左右されるのが特徴です。12月には、クリスマスや年末年始で消費需要が高まるため、スーパーを展開している銘柄が注目されやすいのでしょう。12月は、個人の消費に左右されやすい小売りやサービスなどの消費関連株に注目してみてください。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)