自分の持ち物を棚卸してみる
和装小物には格があって、装い全体のバランスを考えて小物使いを考えることが必要というのは知っている人も多いかもしれないけれど、実際に自分がどのあたりの格のものをどれだけ持っていて、何が無いのかということをきちんと把握している人は案外少ないもの。同じようなモノをいくつも持っているより、色、柄などはもとより格に関しても、幅広く持っている方が着こなしの幅が広がるはず。普段から自分の持っている小物を見直して、どのあたりの格のものが少ないかということを確認しておくことも、買ったものをタンスの肥やしにしないコツです。
着物の極意は実は小物を充実させることにある
洋服に限らず着物でも、オシャレのポイントとなる小物。この小物をどう選び、使うかによって装いの完成度が決まると言っても過言ではありません。これは、今まで何度も皆さまにお伝えしてきた事でもあるのですが、「それがなかなか難しいのよね」という方も多いのでは。着物の場合例えば洋服と違ってアクセサリーやスカーフなど、何かをプラスするということや、スカートをパンツにする、丈を短くするなどのそのものを変化させるということはありません。つまり、着物、帯、帯締め、帯揚げという同じモノ(かたち)中でいかに変化を付けるということが必要なワケです。
ではどのように変化をつけるのかというと、やはり、それは色や柄なり、素材なりというところで差をつけることになります。ですから、色、柄、素材などの違う小物を充実させて、バリエを増やす事はそのまま着こなしの幅を広げる秘訣ということにもなります。そしてこれらを駆使することによって、「格の微調整」という難題をもあっさりと解決できるという利点があるのです。すなわち、小物を充実させるは着物の極意といえるのです。