金価格は3000ドルを超えても不思議ではない!?

金価格は2011年9月に1900ドルを超える史上最高値をつけたものの、その数週間後には1500ドル台まで下げています。現在は1800ドルと1500ドルの間を行ったり来たりする展開が続いています。この先、金価格はどう動くのでしょうか。

「需給が逼迫していることや、アメリカの量的緩和政策でドル紙幣の価値がさらに薄まることなどを考えると、金価格の上昇トレンドはまだまだ続くでしょう。長い目で見れば、金は3000ドルどころか5000ドルになっても不思議ではありません。ただし、あまりにも急激に大きく上がり過ぎてきたこともあり、短期的には調整する局面もあるでしょう。とはいえ、金価格の下値は少しずつ切り上がっている。新興国を中心に需要も強いことから、今後も下がると買いが入って上がる展開が続くと見られます」(田嶋さん)

生活防衛の手段として金を持つことが不可欠に!

金を買う意味は、値上がり益を狙うことだけではないと田嶋さんは強調します。
「欧州の債務問題が沈静化したら、その次は日本の巨額な財政赤字がやり玉に挙がることは間違いありません。そうなれば、今は消去法的に買われている円が売られることになるでしょう。ただし、1円=90~120円という円安の段階では、輸出企業の業績が好転し、円安ミニバブルが起きるかもしれません。問題はそれ以降です。円が140円、150円と安くなり続けたら、多くを輸入に頼るエネルギーや鉱物資源、食料などは、円換算した価格が上がることになり、家計を圧迫するでしょう」

世界的な人口の増加や新興国の経済成長で、資源価格自体も高騰する可能性が高いといいます。いずれは、資源価格の高騰と円安というダブルパンチが、日本を襲うのです。そんな恐ろしい状況から、家計を守る方法はないのでしょうか。田嶋さんは「金を買うことだ」とアドバイスします。

「国内で取引される金は、ドル建ての金価格を円換算したものです。そのため、円安になると国内の金価格も上がります。しかも、金はインフレに強いという特徴もあります。今、金を買うのは、値上がり益を狙うためだけでなく、将来起こるインフレと円安のダブルパンチに備える意味もあるのです」
今後は、生活防衛の手段として金を持つことが不可欠になるかもしれません。

次ページからは、金ETFを使った金への投資方法をレクチャーしてもらいます


監修/田嶋智太郎(経済評論家) 取材・文/大山弘子


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