婚活前にやっておきたいこと
ただし、婚活する前に、結婚相談所に行く前にやっておきべくことがある。それは、まず、前述した恋愛と結婚の仕組みを理解すること。本当に欲しい物が何なのか――結婚なのか恋愛なのか、どちらもなのか、その中間なのかなど、細かく見極めること。
次に自分の本心と性質をよく見つめた上で傾向と対策をたてること。そうじゃないと、時間と体力、精神力の浪費になってしまう。
結婚は、本気で「したい」という意志と行動力がなければできないもの。意志と行動力があったところで、必ずできるとは限らない。
つい先日、電撃結婚した友人がしみじみ語っていた。
「結婚」とは、「唯一無二の相手を見つけること」なんて考えているうちは、まだまだ結婚は難しい。「次があるかも!」とか「運命とは!」なんて夢見ているうちは結婚には結びつかない。と。
確かに、結婚している人々をみると、色気はなくとも遊び人じゃない男性を選んだり、自分の魅力を冷静に見極めて釣り合う相手を選んでいる。結婚とは現実であり、日常であり、生きる手段でもあるから、ある種の“諦観”を持たないとできないものなのだろう。
数年来の知人男性、人気芸人のAさん(30代独身)と、既婚のBさん(40代)と話していた時も、そんな話題になった。Aさんは、あらゆるタイプのイイ女にモテモテ。色気はあっても根はマジメなのに、なかなか落ち着いた彼女ができないし、結婚までいたらない。
その理由は、Aさんの夢見がち&変なところでマジメすぎという、アンバランスさゆえだとBさん。Aさんのように、理想の女とか、理想の結婚生活をココロに描いていて、「絶対結婚したら離婚したくない」とか「プロポーズは一生に一度しかしてはいけない」「キミを守るなんて、国を守れる力を身に着けてからいうセリフだ!」なんてことを大まじめにほざいていると、口先番長のクヒオ大佐にイイ女を持っていかれるのだと。
「結婚なんて、ある意味、適当じゃないとできないし、続かないんだよ……」とBさん。その言葉に、「その通り! 結婚してるヤツらはみんな悪党だ!」とAさん。
そんなわけないけど……。
大人になってもマンガとゲームに無我夢中。ところせましとフィギアが並んでいる家の中は、彼の頭の中をそのまま映し出しているよう。いくらモテても、根っこが中学生の男子状態ではなかなか結婚できないのも当然だと。そんなBさんの指摘に爆笑しながらも、胸がチクチク。私にもその幼さはあるし、女性でもそういう人は増えているのではないかと思う。
自分の本質を深くまで見つめて、現実を受け入れられない人は、いつまでも結婚しない・結婚できないんじゃないかなと思う。もちろん、結婚だけが道ではないし、多種多様な道が用意されている時代だから、まったく問題はないのだけれど――。いずれの道も、自分と現実については深く知っておいたほうが歩きやすいし、より楽しめるに違いない。