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配当利回り4%以上の株式投資でインカム収入を

資産運用をするからには株式投資にも挑戦したいと思っている人もいるのでは? ここでは深野さんオススメの高配当株に投資する方法を教えてもらいます。

あるじゃん 編集部

執筆者:あるじゃん 編集部

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サラリーマンの給与は下がってもTOPIX(東証株価指数)の
配当利回りは10年間で5倍になった!

「極端ないい方かもしれませんが、これからは株式を持たないリスクも考える必要
今こそ配当収入を得たいもの

今こそ配当収入を得たいもの

があるかもしれません」と深野さん。そもそも、株式には、価格が変動するリスクや、株式を発行した企業が倒産する信用リスク、株式の取引量が少なく、思うようなタイミングや価格で売買できない流動性リスクなどがあります。その株式を持たないリスクとは、どんなリスクなのでしょうか。

「サラリーマンの平均給料は、この十数年間下がり続けています。ところが、株式の配当金は上がっているのです。事実、2011年のTOPIX(東京株価指数)ETFの配当金は、2002年の5倍になっています。もう少し具体的な例をあげると、パナソニックは、この3月期の決算で史上最大の赤字を出し、役員報酬は3割減額されました。にもかかわらず、配当金は前年の水準を維持しているのです」(ファイナンシャル・プランナー深野康彦さん)

この背景には、21世紀に入ってから商法が改正され、以前はその年の利益(当期利益)からしか出せなかった配当金を、過去の利益の積み上げである剰余金からも出せるようにしたことがあります。

「しかも、多くの企業が、利益の還元先として、その利益を稼ぎ出した従業員より株主を重視するようになっています。極端ないい方をすれば、従業員が1年間がんばって稼いだ利益ばかりか過去から積み上げた利益までも、配当金をもらう権利が確定する直前に株主になっただけの外国人投資家に持って行かれる可能性もあるのです」(同)

景気の先行きが不透明な今、給料アップを待ち続けるより、高い配当金が得られる株式を持ったほうが、フトコロが豊かになる可能性は高いというわけです。

配当利回り4%以上の「日銭が稼げる」会社を狙う

深野さんは「これからの株式投資は、値上がり益だけを狙うのではなく、高配当株を持って配当を得ながら、値上がりしたらラッキーというくらいの考え方でもいいのでは」と提案します。では、そのような銘柄は、どうやって見つければいいのでしょうか。

「銘柄を選ぶ際は、配当利回りができれば4%以上あり、ここ数年の配当金額に大きな変動がなく、かつ株価が割安か割高かを示す指標であるPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)がTOPIX(東京株価指数)の平均より低いものを探すといいでしょう。その際、業績がよく、少しずつ増配している銘柄が理想的です。業種的には、日銭が稼げる通信会社や電鉄会社、不景気に強いとされる製薬会社や食品会社などが面白いかもしれません。つけくわえると、日常生活品がもらえる優待銘柄を保有して生活費を少し浮かせるという考え方もいいかもしれませんよ」(深野さん)

●深野さんの基準で選んだ3銘柄

第一実業(株)/8059/東証1部
【2012/11/5株価】 358円
【単元/最低投資金額】 1000株/35万8000円
【1株配当実績/配当利回り】 14円/3.9%

【PER】7.08倍
【PBR】0.72倍

【深野さんのコメント】
機械商社だが、次世代エネルギーとして地熱発電関連銘柄という一面を持つ。業績は地味ながらも堅実に推移している。PER、PBRなどの株価指標面も割安水準になるので、下値不安は少ない銘柄、かつ安定した配当金が期待できる。

(株)みずほフィナンシャルグループ/8411/東証1部
【2012/11/5株価】 125円
【単元/最低投資金額】 100株/1万2500円
【1株配当実績/配当利回り】 6円/4.8%
【PER】 6.06倍
【PBR】 0.67倍

【深野さんのコメント】
世界の主要銀行が業績を低迷させているが、邦銀はその渦に巻き込まれなかったため世界で存在感を示し始めている。傘下銀行の合併などにより効率経営に邁進しており、業績面に大きな不安はないと思われる。メガバンクの中では1番配当利回りが高い。

タクトホーム/8915/東証1部
【2012/11/5株価】  8万8300円
【単元/最低投資金額】 1株/8万8300円
【1株配当実績/配当利回り】 4000円/4.53%
【PER】4.50倍
【PBR】0.85倍

【深野さんのコメント】
消費税増税の駆け込み需要などが期待でき、業績は堅調に推移して行くことが予想される。高配当利回り、低PER、PBR1倍割れと3拍子揃っているうえ、成長も期待できる数少ない銘柄にあげられるだろう。

※株価等は11/5時点

最後は、リスクは高いものの、今後の成長が期待できる国への投資です

監修/深野康彦、藤川太(ファイナンシャル・プランナー) 取材・文/大山弘子
イラスト/フジモト・ヒデト パネルデザイン/引間良基


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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