保険は保障を買うものと考えるのが今ドキ
約90%の世帯が加入している生命保険ですが、今後、自分に合った保険はどう選べばいいのでしょうか?まず、心に留めておいて欲しいのは、保険はかつての好景気・高金利時代のように保障を得ながら貯蓄にもなるスグレモノの金融商品ではなくなっているということです。
実は、日本人の保険好きは「貯蓄好き・掛け捨て嫌い」と関連していて、保障と貯蓄の両機能を備えた貯蓄性のある保険の人気が相変わらず強いようなのです。それは、直近(平成19年~24年)に民間生命保険会社で加入した保険種類は終身保険が35.4%と最も多いことでうかがえます。確かに、終身保険は一生涯の保障が得られ、貯蓄部分もあるので掛け捨てにはなりません。
しかし、保険の貯蓄性の良し悪しのバロメーターである予定利率はここ10年、低い状態が続き、来年(平成25年)4月以降はさらに下がりそうで、貯蓄性の観点から見る魅力は低下しています。また、保険は長期間にわたって保険料を払い込んでいくことが多いので、その間には生活環境の変化で貯蓄性のある保険の保険料負担ができなくなるかもしれません。ですから、保険で保障も貯蓄もと欲張らずに、「保険は保障を買うもの」との意識を持つことが大切です。
貯蓄性のない掛け捨て保険なら、一家に必要な死亡保障と医療保障を準備するのに、夫婦の年齢と保障額にもよりますが、年間の保険料は25万円前後で済むはず。シングルなら医療保障だけでいいので、年間保険料は5~6万円で済みます。
とにかく保険との付き合いは長丁場なので、将来的にも、家計の重荷にならない保険料でプランを考えるのがイマドキと言えるのです。
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「平成24年度 生命保険に関する全国実態調査(速報版)」生命保険文化センター