スムーズな走りだけでも買い!
走りに関しては先述したように発進時や加速時のアシストが効果的で、とくにストップ&ゴーの多い街中、高速道路の合流時や登坂路などでスムーズな走りを実感でき、「ECO」モードのままでも力不足はほとんど感じさせない。
「ECO」モードを解除すればエンジンがより高回転まで回り、力強さが増すもののその差は期待したほどではなかった。高速巡航時などのパワー感はガソリン車と変わらないから、高速道路の追い越し車線をグイグイとリードし続けるようなパワーまでは持ち合わせていない。フル乗車でも普通に走る分には、そこまでパワーを必要とすることもないだろう。
燃費だけでなく、免税も魅力
ハイブリッドがメインとなったセレナだが、「20S」と「20X S-HYBRID」の差は22万円強。ハイブリッドは2WDのみの設定だから4WDが欠かせない雪国などでは選択しにくいが、スムーズな加速と静かなアイドリングストップを享受できるとなるとそれ以外の地域ならハイブリッドが断然買いだ。
また、JC08モード燃費は15.2km/Lでクラストップ(ガソリン車の2WDは13.8km/L)で、自動車取得税と自動車重量税もクラスで唯一免税となるのも大きい。今回は約680km走行して16.9km/Lという良好な燃費を計測した。ただし、そのうち約9割が高速道路だったから参考程度の数値ではあるものの、走行中の平均燃費も15~17km/L台を表示していたのでこのクラスでは随一の実燃費なのは確かだろう。