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見事にリニューアルなった東京駅赤レンガ駅舎(5ページ目)

日本の鉄道の拠点として重要な役割を果たしてきた東京駅。このたび丸の内駅舎、通称”赤レンガ駅舎”が5年の「復原」工事を完了し、丸ドームをともなった創業時の姿を取り戻した。休止中だった駅舎内のステーションホテルもリニューアル、営業再開することで話題となっている。生まれ変わった赤レンガ駅舎のすべてをご紹介しよう。

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド


東京駅の”知られざる”場所

利用している人が多いにも関わらず意外に知られていない、東京駅の「歴史的」スポットがあるので紹介しておこう。

■首相の遭難場所

東京駅では、かつて歴代の首相二人が遭難している。

原敬首相遭難場所

原敬首相遭難場所

一人目は原敬首相だ。1921年11月4日、赤レンガ駅舎南ドーム下の改札付近(今は券売機近く)で暴漢に刺殺された。そのことを記した銘板と現場を示す印が床にある。

二人目は浜口雄幸首相である。1930年11月14日、特急「燕」に乗車するためホームを歩いていたとき狙撃され、一命は取り留めたものの翌年死去した。そのホームは新幹線工事のため今はなく、その現場の真下に当たる場所(東北新幹線改札口付近)に銘板と現場を示す印が残っている。

■創業当初からの架線柱とビーム
100年前の架線柱とビーム

緑色に塗られた100年前の架線柱とビーム

鉄道施設のほとんどは経年により更新されているが、山手線外回りと京浜東北線南行が発着するホームの南寄りには、100年前のものと同じ架線柱とビーム(架線をつるすための横材)が残っている。緑に塗られているのですぐに分かる。柱のところどころに装飾が残り、屋根の上のビームは、いくつもの円で構成された洒落たものだ。屋根の上なので、隣のホームから見てみよう。赤レンガとともに、今に残る貴重な施設である。

映像ショー

復元完成を祝って行われた映像ショー

東京駅は、単に乗降のためというだけではなく、文化財としても大変貴重な場所である。2014年には100周年を迎えることになるが、復原工事完成を機に、歴史を感じることのできる場所として、改めて先人たちの努力に感謝しつつ大切に使っていきたいものである。

 
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