湘南生活をエンジョイする空間としての家づくりサポート


もとハウスメーカー勤務の一級建築士・石井伸一さん(36)が『湘南建築家コミッション』という設計コンペのシステムを考えたのは、独立して自分の家を建てたことがきっかけでした。石井さんはいまは店舗の内装管理などを行うイシイ・アソシエイツを運営していますが、建築家に協力してもらって自分で家を建てたことから、やはりおしきせの住宅にはない建築家ならではの仕事に感動し、既製品に満足してしまっている自分と同世代の人たちに、もっと建築家との家づくりのすばらしさを共有してもらいたいとの思いから、設計コンペを通じて建て主と建築家が出会う場をつくろうと思い立ったそうです。


石井さんの自邸は自作
「いまは茅ヶ崎あたりの大きな別荘の土地が、相続税の問題とかもあって切り売りされ、そこに何軒かの建て売り住宅が建つようになってきました。そうした建て売りは、湘南という土地柄とか景観とかを無視してデザインされたものですから、砂浜に松林に洋風の古い別荘という昔ながらの湘南のイメージとまるでそぐわない。やはり湘南には湘南ならではの建築コンセプトを反映した家が建つべきですよね。その思いから湘南在住と横浜・東京の建築家を集めて、これからの湘南の家を提案するコンペを開こうと」と石井さんは言います。


システムとしては、31~58歳までの若手をふくむ協力建築家20人の中から、作品集などを通して3人の建築家を建て主に選んでもらい、その人たちにスケッチや平面図、立面図、パースなどを提出してもらう。そして面談ののちに実設計をやる1人を絞り込んでもらうというもの。石井さんは建て主から依頼時に5万円、契約時に建築家から10万円をもらうだけで、コンペの運営と建て主への各種アドバイス、予算管理などコーディネーターとしての仕事を引き受けているそうです。

「建築家は、構造面・性能面で間違いない技術を持った人で、コストコントロールが確実にできる腕を持った人を選びました。もちろん湘南という地域性をしっかりふまえてデザインを提案することができることは大前提ですね。その意味ではあまり奇抜で突出したデザインというよりは、しっかりした家らしい家を建てる人たちかもしれません。それと施工に入ってからの監理、施工後のフォローのこともあって、近県の事務所に限定しました。みなさんには図面以外に10年15年単位でのメンテナンス計画書も付けていただくつもりですから」(石井さん)

いまは湘南は立派な通勤圏。1時間半あれば東京に通えます。「子どもを海と山のある場所で育てたかった」という人や、「朝早く起きてサーフィンをやってから出勤したい」という人、週末をメインに考えたライフスタイルを設計している若い世代が増えてきました。その意味では湘南はいまちょっとしたブーム。だからこそ、湘南という東京に一番近いリゾートの空気感をこわさない家、湘南生活の楽しさを満喫できるような家を建ててほしいという石井さんの願いもわかります。

「湘南ってお洒落なリゾート地というイメージもあるけど、僕たちの感覚では砂浜と松林のある素朴な田舎なんですよ。それを今後も大事にしていきたい。将来的には、湘南の景観を生かしたビラタイプの集合住宅などもつくってみたいですね」 最近は湘南のミニコミ誌に紹介されたこともあって、週末には2件の問い合わせが来ることもあるそうです。人気の湘南、土地が高騰する前のいまが狙い目かもよ!

★湘南建築家コミッション:http://village.infoweb.ne.jp/%7Eborzoi/

■その他、湘南に住みたい人のためのサイト
シーサイド住建
湘南の今日の波
有限会社茅住建
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