「株と債券」+「金」のススメ

新興国の金需要の高まり、米ドル、ユーロの二大通貨の信用低下により、ドル建て金価格はこの10年で約6倍に……!

新興国の金需要の高まり、米ドル、ユーロの二大通貨の信用低下により、ドル建て金価格はこの10年で約6倍に……

資産運用のキホンは分散投資。株式と債券という異なる値動きの資産をあわせもつことで、値動きを打消し合う効果が期待でき、安定的な運用成果を目指せます。

とはいえ、近年は欧州債務問題や米国経済の低迷、円高傾向などにより、株式と債券が同時に安くなることもしばしば。不安定な経済環境下においては、世界の株式と債券で構築したポートフォリオといえども万能とはいえません。

「ポートフォリオをより強くしたい!」というニーズに応えてくれるのが、「金」という資産クラスです。株式や債券とは特徴が異なるため、ポートフォリオの一部に組み入れることで、より高い分散投資の効果が期待できるのです。

金に投資する方法には様々なものがありますが、今回は個人投資家にとって使いやすい、金ETFについてご紹介します。

“実物資産”である金の特徴

まずは、金の特徴についてまとめておきましょう。
<金の特徴>
・実物資産なので信用リスクがない
・無国籍通貨としての側面をもつ
・株式や債券との相関性が低い(ドルとは逆相関)
・利息を生まない


通貨、株式、債券などのペーパー資産と違い、金は劣化しない実物資産。希少性が高く、金そのものに価値があるため、発行体の破たんにより価値がゼロになるといった信用リスクがありません。このことから金は安全資産とされ、「有事の金買い」といって、世の中で不安が高まると買われる傾向があります。

また、金は世界中どこでも同じ価値で換金でき、“無国籍の通貨”という側面も持ち合わせています。世界の基軸通貨であるドルの信用が揺らぐと金が買われる傾向が強く、金はドルと逆の値動きをする傾向があります。

さらに下の表に示すとおり、金は他の資産クラスとも値動きの連動性が低い傾向がみられます。
相関係数は-1から1までの値で、1に近ければ近いほど値動きの連動性が高く、0になると無関係、-1に近ければ近いほど逆の値動きをしていることを指します

相関係数は-1から1までの値で、1に近ければ近いほど値動きの連動性が高く、0になると無関係、-1に近ければ近いほど逆の値動きをしていることを指します


よって、金をポートフォリオの一部に組み入れることにより、大きなリスクから自分の資産を守りつつ、かつ運用成果をより安定させられる効果が期待できるといえます。

一方で、金には保有していても利息を生まないという欠点があります。とはいえ、今のように世界的に金利が低下している中では、そのデメリットも薄れているようです。

次のページで、金に手軽に投資できる金ETFについてご説明します!