建て主にとって大切な図面は4種類
図面はそれぞれに役割をもっています。特に施工する側にすればすべて大切な図面ですが、建て主にとって大切な図面は仕上表、展開図、設備機器リスト、電気図面の4種類です。これらに共通して言えるのは、とても生活に密着した図面だということです。平面図や立面図は基本計画の段階から何度も見ているので、工事に入ってから間取りをまちがって施工することは考えられません。トラブルは高さが伴ってきて起こります。
生活に密着した展開図を確認する
上で挙げた大切な図面4種類のうち、仕上表や設備機器リストは載っている品番を確認し、もしも間違っていれば交換することもできます。それに代わって交換できないのが展開図による記入漏れやミスです。たとえばテラス窓の高さが2.1mで天井までの高さが2.4mの部屋があるとします。平面図上では窓の上にエアコンを設置する予定になっていても、実際は残りの30 cmではカーテンレールなどを考えるとエアコンを設置することはできません。これは展開図にエアコンの大きさを記入していれば防げたトラブルです。
さらに階段につけたブラケットの照明器具は高くて電気球を交換する際に脚立を使用しなければならない、浴室の窓が意外と低く外からのプライバシーが気になるといったことなどすべて展開図で確認していれば施工する前に修正ができた工事です。
これらを直すとなると費用の問題も発生してなかなか難しいところがあります。