注文住宅/トラブル・欠陥住宅・シックハウスを防ぐ対策

注文住宅の工事トラブルを防ぐ4つの図面(2ページ目)

注文住宅で、何のトラブルもなく順調に工事が進んでいても急に現場が慌ただしくなることがあります。それは内装工事に入ってからのトラブルです。トラブルの原因は、イメージと違う、取り付ける位置や高さのミス、品番が違うなど施工側のミスもあれば建て主の勘違いもあります。さらに図面の記入漏れやミスもあるでしょう。いずれにしても工事の流れの中で内装工事に入った時がターニングポイントです。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド


建て主にとって大切な図面は4種類

図面はそれぞれに役割をもっています。特に施工する側にすればすべて大切な図面ですが、建て主にとって大切な図面は仕上表展開図設備機器リスト電気図面の4種類です。

これらに共通して言えるのは、とても生活に密着した図面だということです。平面図や立面図は基本計画の段階から何度も見ているので、工事に入ってから間取りをまちがって施工することは考えられません。トラブルは高さが伴ってきて起こります。


生活に密着した展開図を確認する

上で挙げた大切な図面4種類のうち、仕上表や設備機器リストは載っている品番を確認し、もしも間違っていれば交換することもできます。それに代わって交換できないのが展開図による記入漏れやミスです。

たとえばテラス窓の高さが2.1mで天井までの高さが2.4mの部屋があるとします。平面図上では窓の上にエアコンを設置する予定になっていても、実際は残りの30 cmではカーテンレールなどを考えるとエアコンを設置することはできません。これは展開図にエアコンの大きさを記入していれば防げたトラブルです。

さらに階段につけたブラケットの照明器具は高くて電気球を交換する際に脚立を使用しなければならない、浴室の窓が意外と低く外からのプライバシーが気になるといったことなどすべて展開図で確認していれば施工する前に修正ができた工事です。

これらを直すとなると費用の問題も発生してなかなか難しいところがあります。


先手先手の現場確認でトラブルを防ぐ

家をつくるには依頼先によって図面の種類や枚数は違います。少ないからダメとか図面が多ければ必ずしもミスが防げるというものでもありません。大切なことは「施工会社 ― 設計者 ― 建て主」の三者が上手くコミュニケーションがとれ、それが現場にも反映され、現場で先手先手と現場確認と打ち合わせができる体制になっているかです。

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