株式戦略マル秘レポート/藤村哲也の「次のお宝株を探せ!」

エムスリーの株価2倍は通過点?

エムスリー(2413)は、2011年2月と10月に医療業界の大化け候補としてご紹介した銘柄です。当初の推奨株価(2011年2月25日)は212,500円(1株→2株の株式分割を考慮)でしたが、1年半たった現在(2012年8月22日)は420,000円と2倍近い上昇になってきました。この快進撃はまだ続くのでしょうか?

藤村 哲也

執筆者:藤村 哲也

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 株価2倍の上昇力

同社は2011年2月25日にご紹介しその当時の株価は212,000円(1:2の分割考慮)程度でしたが順調に値上がりし、420,000円まで上昇、約2倍になりました。喜んでいただいたのではないでしょうか?同社は昨年の株式分割に続いて今年も9月末の株主に対し1:3の株式分割を行う予定です。今後も業績の向上、株価上昇、株式分割といった好循環が期待できるのではないでしょうか?

エムスリーはどんな会社?

エムスリーという会社については前回の記事を読んでいただければおわかりいただけると思いますが、一般の方には馴染みの薄い会社ですので、少し補足して説明を加えておきましょう。
MRという言葉は誰しも聞いたことがあると思います。医薬品会社の営業マンです。医薬品の品質、有効性、安全性という希少な医薬品情報を保有し伝達していくため、医師と癒着する傾向にあり、長年問題視されています。

医師と医薬品情報を結ぶ役割をしていたMRという営業マンという人手を渡って情報が行き交うと各種問題が起こるのです。

それを情報の伝達を人手を介しないIT化することによって、各種の問題が起こりにくくなります。それが「MR君」という会員制情報サイトです。この情報サイトによって医師は医薬品情報を得られます。一方、医薬品メーカーは営業マンの維持にかかっていた経費を浮かせることが出来ます。ちなみに医薬品メーカーの営業コストの大半はMR関連費用で日本全体で見れば一兆円を超します。そのため、医師も医薬品メーカーにも利用が急増しているのです。

業界の自主規制団体「医療用医薬品製造販売業構成取引協議会」は今年4月よりMRの医者への接待に関する厳しい自主規制ルールを導入しています。飲食は5000円の上限、2次会やゴルフ禁止など製薬会社と医療関係者の癒着を防ぐための措置です。製薬会社は事実上MRに対し予算の振り分けが出来なくなり、一層「MR君」の重要性が高まっています。

海外展開や新規事業にも要注目

日本、米国、欧州、中国、韓国と世界にネットワークを拡げ合計で100万人を超える医師、医療従事者とのネットワークを持つ同社には今後も大きな成長が期待できるのではないでしょうか?日本国内では20万人のネットワークですから海外展開への期待は高まります。MRのネット化については世界的な傾向であります。製薬会社は多額の開発費が業績を圧迫しており、MRをネットチャンネルにして、コストを減らそうとしているのです。
現在は売上の17%を占めるに過ぎませんが、着実にウェイトは上昇してきており、日本初で海外に飛躍できるネット会社として今後ますます注目される存在になり得る存在です。

また、新規事業も病院や医師とのネットワークがあることを活かして、様々展開しています。例えば医師や薬剤師などの求人サービスやオンライン診療予約サービスの展開、臨床研究の支援と医師や病院のネットビジネスは多様に展開できるのです。

2012年に入ってからも好調です。2012年4-6月期は前期比33%増収で16%増益です。現在、同社は22万円前後で購入が可能です。今後の業績拡大への大きな期待を考えるとまだまだ株価上昇が期待できるのではないでしょうか?

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