歯・口の病気/入れ歯・差し歯・義歯

入れ歯を作り替える前に知っておきたい Best 5!(2ページ目)

入れ歯は自分専用のオーダーメード製。それでも自分で体に馴染ませて使うものです。合わなくなると新しく作り替えが必要になりますが、そのときに注意した方がよいことについて、Best 5 形式で紹介します。

丸山 和弘

執筆者:丸山 和弘

歯科医 / 歯の健康ガイド


第2位 1年で何度も土手は痩せない

入れ歯のリフォームがうまくいくと、満足感も高くかなりの密着感や吸着感が得られます。するとちょっとでも密着感が少なくなるとすぐに土手が痩せて入れ歯がゆるくなったと訴える人がでてきます。

極端な場合は、2~3ヶ月ごとに入れ歯がゆるいと感じて裏打ち張りを希望する人がいますが、基本的には1年に何度も土手が痩せることを心配しなくて大丈夫です。ゆるくなったという理由以外に不満がないような入れ歯を、短期間で作り替えたり、裏打ち張りを頻繁に行なっても費用がかかるばかりだけでなく、それほど密着感は変わらずにきつい入れ歯になって、それまで痛くなかった入れ歯があたって痛くなることもあるので注意が必要です。


第1位 噛み合わせの調整で入れ歯の寿命は延びる

入れ歯が合わなくて外れやすくなったり、入れ歯が安定しなくなったりするのは、ほとんどが「噛んだとき」に起こります。入れ歯安定のポイントは歯ぐきとの密着面だけでなく、噛み合わせた時に入れ歯がどの方向にどれだけの力で押されるかが大切なのです。

例えば、上下総入れ歯の前歯で丸ごとのキュウリを噛み切れば、簡単に上の入れ歯は外れてしまいます。しかし左右の奥歯で同時に噛めばもしかしたら噛み切れるかもしれません。総入れ歯は、前歯でなく奥歯で噛むと安定するようになっているのです。

たとえ新しい入れ歯であっても、噛み合わせがしっかりと調整できていなければ、痛くてすぐに外れる入れ歯になってしまいます。逆に噛み合わせに問題がある入れ歯であれば、作り替えやリフォームをしなくても、噛み合わせの調整だけで満足感が得られることもあります。時間とともに微妙に変化する顎の動きや歯の摩耗に合わせて、噛み合わせの調整をすると入れ歯の寿命を延ばすことができるのでオススメです。

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