価格が上がった時には利益確定をする習慣を

日本もかつては高度経済成長期がありました。たとえば、昭和30年にソニーの株
利益確定をしていかなければ絵に描いたモチに…

投資をして含み益がでても利益確定をしていかなければ絵に描いたモチに…

式を買い、2001年のITバブルの時まで持っていたら、投資資金が1万倍以上になったことは有名な話です。その一方で、ITバブルの時にソニーの株を買い、今まで持っていたら、株価は30分の1以下になっているケースもあるでしょう。この2つの時期を比べると、前者は日本の高度経済成長から停滞期に入った時代、後者は日本経済が元気をなくしつつある時期と、経済環境に大きな違いがあります。

経済環境や相場環境が変わったら、自分の資産運用もそれにあわせて変えていくことも必要です。そのひとつが、長期投資に対する考え方です。長期保有というと、ほったらかし、持ちっぱなしと考えがちですが、それは今の時代にはふさわしくありません。なかでも、個別株のような値動きの大きな商品は、持ちっぱなしにせず、ある程度上がったところで売って利益を手にすることを考えるべきです」

投資の「逆複利効果」にも目を向ける

また、深野さんは「投資の逆複利効果についても目を向けるべき」と警鐘を鳴らします。
「投資資金が100万円あったとしましょう。それが50%下落したら、50万円になってしまいます。しかも、そこから50%上がっても75万円にしかならない。100万円を回復するには2倍になる必要があるのです。価格が2倍になるということは、そう簡単なことではないでしょう。そう考えると、上がった時には売却して、利益を確定することは必要なことであり、考えるべきことなのです」
持ちっぱなしで損をする逆複利効果には気をつけたい

持ちっぱなしで損をする逆複利効果には気をつけたい


投信であれば、たとえば「今の基準価額が平均購入単価の2倍になったら、保有する口数の半分を売って、半分を残す」という選択肢も考えられます。基準価額が2倍になったわけけですから、それを半分売ったら、残りはタダで手に入れたようなものです。けれども、利益確定をしなければ、利益はいつになっても絵に描いたモチのままです。

「そして、くどいようですが、資産運用に無理は禁物。たとえば、株式に投資をしてみて、値動きの大きさに耐えられないようなら、その人にはリスクの大きな商品はあわないということ。それに気づいたら、すっぱりと止める勇気も必要です。株式投資をしないぶん、節約と貯蓄でお金を増やす努力をすればいいのですから」

1000万円までの道のりの、具体的な道案内ができたところで、あなたも1000万円目標にがんばってみませんか?

監修/深野康彦(ファイナンシャル・プランナー)  取材・文/大山弘子  イラスト/竹松勇二 
デザイン/引間良基

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