ランボルギーニ/ガヤルド

ランボルギーニ・ガヤルドのワンメイクレース日本上陸

世界最速のワンメイクレースと呼ばれるガヤルドのワンメイクレース「ランボルギーニ・ブランパン・スーパートロフェオ・レース」のアジアシリーズが日本初上陸。さらに、昨年に続いて日本でも開催されるはこびとなった「GTアジア」。スーパーカーが駆ける2つのシリーズが富士スピードウェイで行なわれた。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

富士スピードウェイでしのぎを削るレーシング・ブル

ランボルギーニ・ブランパン・スーパートロフェオ・アジア・シリーズ

車両には、FIA FT-3フューエルセル、フル・ロールケージ、新しいブレンボ・レーシング・ブレーキシステム、HANSセーフティデバイスなどを搭載。レースカーの乾燥重量は、わずか1300kg程度にとどまる


2009年より、ガヤルドのワンメイクレース「ランボルギーニ・ブランパン・スーパートロフェオ・レース」が欧州でスタート。その成功を踏まえ、2012年からアジアシリーズの開催が決定し、5月に行なわれたセパン(マレーシア)での開幕戦に続いて、第2戦が7月にフォーミュラ・ニッポンのサポートレースとして富士スピードウェイで開催されました。

「世界最速のワンメイクレース」を謳う同シリーズを戦うレースカーは、市販のガヤルドLP560-4をベースに軽量化およびシャシーに改造が施されるとともに、V10エンジンの出力は419kW[570ps]にまで引き上げられています。レースカーとしては非常に珍しく、駆動方式がフルタイム4WDである点もポイントで、おそらくワンメイクレースとしては世界で唯一となると思われます。
ランボルギーニ・ブランパン・スーパートロフェオ・アジア・シリーズ

ドライサンプ方式を採用したV10エンジンは、最高出力419kW[570ps]/8000rpm、最大トルク540Nm/6500rpmを発生。eギア6速ギアボックスを介し、ビスカスカップリングを備えたフルタイム4WDに伝達される。通常は駆動力を30:70の割合で前後に配分し、状況が変わると即座に対応する。シフト操作はステアリングホイール裏側に装着されたシフトパドルで行なう。最高速は実に280km/hに達する


エントリーが認められるのはアマチュアドライバーのみ。レース形式は、50分のプラクティスと35分の予選ののち、各50分の決勝レースを2回実施します。途中でドライバー交替が義務づけられています。

今シーズンは、中国、台湾、香港、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、日本から20近くのチームがエントリー。今回の富士では、16台が出走するうちの3台のステアリングを日本人ドライバーが握ります。

決勝レースは、15日(土)と16日(日)にそれぞれ1レースずつ行なわれました。アジアの最高速サーキットとして名を馳せる富士で、高性能を誇る何台ものガヤルドが豪快なエキゾーストサウンドを轟かせながらバトルする様は、まさに圧巻です。
ランボルギーニ・ブランパン・スーパートロフェオ・アジア・シリーズ

このレースでも優勝候補の最有力と目されていた、37号車を駆Liu/Rizzo組が、セパンに続いて富士を制した


土曜日の第1レースでは、小雨が降り、霧の立ちこめるコンディションの中、ポールスタートの37号車は1周目の最終コーナー立ち上がりでスピンを喫し、最後尾にポジションを落とすも、数周のうちに2番手まで挽回。さらに、ドライバー交代するやトップに返り咲き、首位ままチェッカーを受けました。

2位には、10号車を駆る地元チームの寺島/安岡組が2続きました。日曜日の第2レースは、午前中は雨に見舞われたものの、午後は好天に恵まれ、序盤は9号車がリーダーとなるも、やがて僅差で追った前日の勝者の37号車がかわして連勝を挙げました。
ランボルギーニ・ブランパン・スーパートロフェオ・アジア・シリーズ

セパンでは第1戦で4位、第2戦で5位を獲得した10号車の寺島しげる/安岡秀徒組は、第3戦で2位に入り悲願の表彰台へ。なお、冠スポンサーの伝統ある時計メーカー「ブランパン」は現在、FIA(国際自動車連盟)GT選手権の公式タイムキーパーも務めている

ランボルギーニ・ブランパン・スーパートロフェオ・アジア・シリーズ

パドックには、5月に限定10 台が発売された、アウトモビリ ランボルギーニ日本上陸45 周年記念ジャパン・リミテッド・エディション「ガヤルドLP560-4 ビアンコ・ロッソ」と、アヴェンタドールが展示された



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