便秘の定義は?―「すっきりしない感じ」が続けば便秘
便秘で肌荒れや不眠、イライラなどの症状をきたすのは実際よくあることです
便が腸に長いこととどまれば、腸内の悪玉菌が増殖してガスが発生しお腹の張りを感じますし、便秘で肌荒れや不眠、イライラなどの症状をきたすのは実際よく経験することでもあります。
なお一般的に、女性に便秘が多いとされているのは、筋力が弱いために便を押し出す力が弱くなりがちなこと、骨盤の形、ダイエットで便の量自体が少なくなることなどが理由とされています。また特に排卵後から生理前は、その間分泌される黄体ホルモンの働きによって、便秘になりやすくなります。便秘の仕組みや原因については、「便秘の仕組み・原因・病気・解消法【医師が解説】」に詳しくまとめてありますので、宜しければご参照ください。
朝の生活習慣・食生活・運動の改善で便通をスムーズに
便秘改善のための3本柱は、朝の生活習慣、食生活、運動の改善です。まず1つめは、規則正しい生活習慣を心がけることです。朝が慌ただしく、便意を感じてもトイレをガマンしてしまうと、やはり便秘の原因となります。ゆっくり朝を過ごせるよう、余裕のある生活をしたいものです。
また、人間には食べ物が口に入ると腸の蠕動運動が起こって便意を催す反射があり、この反射が起こりやすいのは朝です。ですから毎朝、しっかり食事の時間をとるのが理想的です。朝食は便秘改善によいだけでなく、身体のリズムを整えて、体温を上げて元気に活動できたり、脳にブドウ糖を補給して集中力や記憶力を高めるなど、一日の活動に大きな効果が期待できます。
どうしても食事をとるのが無理なら、せめてコップ1杯の水を飲みましょう。それだけでも効果はあります。
2つめは、食事の内容の見直しです。ダイエットなどで食事の量自体が減ったり、極端に脂肪分を減らしすぎたりしても、便秘になりやすくなります。また朝食を抜くと便秘になりやすくなるので気をつけましょう。
そして3つめは、運動を習慣づけることです。運動不足が続くと、筋力低下、ひいては便を押し出す力の低下につながります。腹筋やウォーキングなどで、便が出やすい身体づくりを心がけましょう。
次のページでは、「便秘に効果的とされる食物繊維」について解説します。