2年前に比べると10%~16%も円高に
外貨預金は預けたときよりも円安になると為替差益が得られる反面、円高になると差損が生じてしまいます。2年前に比べて、米ドルでは約10%、ユーロでは約16%も円高が進んでいる今、多くの人が為替差損を被っています。<為替レートの動き>
2012年7月24日作成
<外貨預金の金利(一例)>
2012年7月24日作成
その1.外貨をキャッシュとして旅行などに利用する
外貨預金をしていると悩みの種になる円高も、海外旅行をする人にとっては嬉しいもの。実際この夏海外へ出かける人の数は2000年以降最高※に。オリンピックイヤーということもあり、ヨーロッパ方面へ出かける人も多いようです。大手銀行では、米ドルやユーロ建ての外貨預金を外貨のまま現金として引き出したり、トラベラーズチェックに換えたりすることが可能ですし、店舗のないネット専業銀行の一部では外貨の宅配サービスを行っているところもあります。また、外貨のまま引き出す手段のない金融機関でも、ほかの金融機関に送金してから引き出すことができる場合があります。こうしたサービスを利用すると、外貨預金を円に戻すことなく活用することができます。
※株式会社ジェイティービー「2012年夏休みの旅行動向」より
その2.同じ通貨を買い足して、平均レートを下げる
円高が進んで損失を被ってしまうことを悲観するばかりでなく、逆にチャンスと捕らえて同じ通貨を買い足すというのも1つの方法です。例えば、すでに1米ドル=90円で1,000ドル預けているなら、新たに1米ドル=80円で1,000ドル買い足せば、全体の平均レートは85円に。この先円安に転じて1米ドル=85円以上になれば※、損失はなくなり利益を手にすることができるようになります。※ここでは手数料等を考慮していません
その3.ほかの通貨へ乗り換える
とくに金利の面で、現在持っている通貨に魅力がないと感じるなら、ほかの通貨に乗り換えるのも手。実際、金利の下がった米ドルやユーロから、比較的金利の高い豪ドルなどの通貨へ乗り換える人もいます。このとき、米ドルやユーロを一度円に戻してから再び別の通貨に交換することになると、外国為替手数料が二重にかかってしまうので要注意。いつでも外貨間の交換ができる金融機関や外貨間の乗り換えにかかる手数料を優遇してくれるキャンペーンなどを利用するとコストを省くことができます。今利用している金融機関に希望するサービスや商品がない場合は、外貨のままでほかの金融機関に送金することができます※。その際には送金手数料が生じますが、受け入れ先金融機関でキャッシュバックが受けられるケースもあるのでチェックしてみましょう。
※金融機関によって対応が異なる場合があります
<外貨送金に関連したキャンペーン例>
2012年7月24日作成