株式戦略マル秘レポート/戸松信博の「海外投資、注目銘柄はここ!」

業績、財務全てが優良!王道内需銘柄「中国旺旺」(2ページ目)

中国旺旺(ワンワン・チャイナ)は中国最大手スナック企業です。高い利益率と安定した成長と株価、そして規模の大きさを見ると、同業ではありませんが、同じ消費財企業の恒安国際を彷彿させるような銘柄です。

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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強力なブランドと販売網

中国旺旺のブランドマーク

中国旺旺のブランドマーク

同社の第一の強味は中国のお菓子市場にて黎明期から積極的な展開を行い、圧倒的なブランド力を築いた点です。さらに同社は、他社の追随を許さない圧倒的な販売網を構築しています。

ACニールセンによると、中国には全部で200万の販売店がありますが、同社はおよそ80万箇所で商品を展開できています。また、2009年には卸売り業者の在庫がリアルタイムで分かる流通ネットワークを完備しました。同社にはもともと1万5000近くの卸売り業者があったのですが、独占契約を結ぶ業者だけを選別し、8000まで絞り込みました。その代わりにリアルタイム流通ネットワークを完備したのですが、これにより排他的な巨大流通システムを手に入れたと言え、同業他社にとっては大きな脅威となっています。

2011年決算は2年連続の売上3割増

2011年決算は売上が前年比31.3%増の29億4650万米ドル、純利益が17.0%増の4億1946万米ドルとなっています。利益率は原材料の値上がりによって低下し、純利益は17%の増益に留まりました。ただ、売上、利益額とも直前のアナリスト予想平均を少し上回っています。

原材料である砂糖、でんぷん、パーム油、米などのほか、プラスチック包装原料などの価格が上昇したことで粗利益率が下がりました。しかし、下半期には上半期に比べてコストが下がり、粗利益率も3.2ポイント改善しています。また規模が大きくなったことで、一般管理費の売上に占める割合は2010年より0.7ポイント低下し、19.1%となりました。

経営陣によると2012年はスナック(煎餅、ソフトキャンディー、スナック)の売上は20%増、飲料(子供用ミルクなど)の売上は20~25%増の伸びになるだろうとのことです。ちなみにこの予想は2011年の予想よりもそれぞれ5%ずつ低い予想となっています。

この1つの理由として、2012年は旧正月が1月であったこともあり、同社が2011年末に旧正月用の商品のセールを行ったことがあります。ちなみに、2013年は2月10日が旧正月の元旦です。
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