ブータン/ブータン基本情報

ブータン旅行の決め手、日本語観光ガイドの素顔(3ページ目)

独特の「公定料金」システムを持つブータン旅行では、全行程にガイドの同行が必須となっています。インタビューを通して、言わば、「ブータン旅行の顔」とも言えるガイドさんの素顔に迫ります。

執筆者:松尾 茜

日本人のお客様に人気なのは、やっぱり国王様

日本語ガイドのタシさんと筆者

日本語ガイドのタシさんと筆者


――日本人のお客様には、ブータンのどのような所が人気ですか?

タシさん:
日本人のお客様は、ブータンの文化にとても興味を持って下さいます。お釈迦様には馴染みがあるので、お寺にも興味を持って下さるのだと思います。また、ブータン人と触れ合うことのできる、民家でのホームステイも人気です。ほとんどのお客様は、ホームステイの際、どんなに辛くても、一度は“エマ・ダツィ”(トウガラシとチーズの煮込み料理)にチャレンジしてみたいとおっしゃいます。そして何より、皆さん国王様が大好きですね。


――日本人のお客様によく聞かれる質問は何ですか?

タシさん:
ブータンの文化についての質問が多いです。あとはやはり、国王様についての質問が多いです。ですので私は、いつも、王様の仕事について説明をします。王様は、普段はティンプーに住んでいらっしゃいますが、ご自分の足で頻繁にブータンの田舎まで行って、住民に何か問題が無いか、お話を聞いて、その解決に努めます。2009年に東部で地震があった際も、今の第5代国王様はご自分で現地まで行って、被災者のためにご飯をお作りになりました。被災者の家に泊まったりもしました。

また、第5代国王様は、「スノーマン・トレック」という、ブータン北部を廻る、1か月かかるトレッキングコースも自分の足で歩き、地域の住民と語り合い、問題の解決に努められました。

――素晴らしいお話ですね。日本人のお客様の印象は、いかがですか?

タシさん:
日本人のお客様のガイドはとてもしやすいです。グループのまとまりが良く、団体行動に慣れていらっしゃるので、とても助かります。ハイキングやお祭のときも、礼儀正しく団体行動をして下さいます。ブータン人よりも、とてもマナーが良くて、それは日本に行った時も感じて、びっくりしました。ブータン人は、日本人のようにちゃんと列を作って並ばない人もいるので、日本人を見習わなくてはいけないと思います。

――ブータン人、日本人、お互いから学び合えることは、たくさんありますね。それでは最後に、これからブータンへ旅行をしようと考えている日本の皆さんに一言、お願いします!

タシさん:
まず、日本がブータンに沢山の援助をしてくださっていることに、お礼を申し上げます。(※参考:JICA 国際協力機構 ブータンへの協力内容)私は、日本政府と日本人に、いつも感謝しています。どうもありがとうございます。ブータンには、日本人にも馴染みの深いお寺など、素晴らしい文化がたくさんあります。私も、これからは漢字なども含め、日本語をもっと勉強して、立派なガイドになろうと思います。ここ、幸せの国ブータンで、皆さんのお越しを、心よりお待ちしております!


タシさんは、とても素直で温かみがあり、インタビューの際も率先して椅子を引いて下さったりと、丁寧な接客を自然とこなすことのできる、とても素敵なガイドさんでした。日本や日本人に対する想いも、お話を伺っていて、ひしひしと感じることができました。これからブータンに、より多くの日本人のお客様にお越しいただき、タシさんのような素敵なガイドさんとの出会いがたくさん生まれることを、私も心より願っております!

取材協力:シデ・ブータン・ツアー・アンド・トレック
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