毎月1000円から金を買えるのが「純金積立」
純金積立の最大の魅力は、なんといっても月1000円または3000円といった少額からコツコツ金を買っていけること。一度申し込んでしまえば、あとは手間なし。毎月決まった額が口座から引き落とされ、そのお金で取扱会社が毎日純金を買いつけてくれます。買い貯めた金は将来、売却して現金化することもできますし、同量の金地金や金貨と等価交換することも可能。取扱会社によってはジュエリーなどと交換することもできます。投資としての純金積立のメリットは、毎日金を買い付けることによる購入単価の平均化。大きく儲けるセオリーは、安い時にまとめて買って高い時に売ることですが、それはプロでも至難のワザ。悩ましい買い時を分散して高値掴みを防ぐ投資法(=ドル・コスト平均法)を自動的に行ってくれるシステムなのです。金価格が高い時は少しだけ、安いときはたくさん金が買えるので定期的に一定量を買い付けるよりも購入単価を抑えることが期待できます。
信用のおける取扱会社を選ぼう
買い付けた金は取扱会社が管理します。預金保険や投資者保護基金などのような公的な保全のしくみはありませんから、信頼できる会社を利用しましょう。取扱会社の例は以下のとおりです。住友金属鉱山『住友の純金積立』
積立単位/毎月3000円以上1000円単位 ボーナス時加算年2回1000円以上1000円単位 年会費/840円 購入手数料/1000円につき25円 スポット購入/1万円以上1000円単位・手数料無料
田中貴金属工業『G&Pプランナー』
積立単位/毎月1000円以上1000円単位 年会費/なし 購入手数料/積立月額により5~1.5% 1万円の場合2.5% スポット購入/1000円以上1000円単位・1万円以上は手数料無料
三菱商事『純金積立』
積立単位/毎月3000円以上1000円単位 ボーナス時加算年2回1000円以上1000円単位 年会費/3150円 購入手数料/なし スポット購入/1万円単位・手数料無料
三菱マテリアル『マイ・ゴールドプラン』
積立単位/毎月3000円以上1000円単位 ボーナス時加算年2回1000円以上1000円単位 年会費/840円 購入手数料/1000円につき25円 スポット購入/1万円単位・手数料無料
※情報は掲載時時点、詳細は各社にお問い合わせください
コストを抑えて利益を増やすテクニック
積立のしくみや金の保管などで、どうしてもコストが割高になってしまうのが純金積立のデメリット。年会費や買付手数料など、年間1~5%の手数料がかかります。そこで亀井さんがおすすめするのがスポット購入(臨時増額購入)の活用です。「ほとんどの会社で、純金積立の口座があると手数料無料でスポット購入ができます。ときどきスポット購入すればコストを下げることもできるし、金価格の動きに慣れてきたら安いなと思うときに少しまとめ買いをしてもいいでしょう。取得単価を下げて利益を増やすことができますよ」(亀井さん)次は使い勝手のよい金ETFについて解説します
監修/亀井幸一郎(貴金属アナリスト)