食中毒の原因には
食中毒の症状である下痢と腹痛はツライ症状です
胃腸炎を起こす細菌には、病原性大腸菌、サルモネラ菌、キャンピロバクター菌、腸炎ビブリオ菌などがあります。これらの胃腸炎は、汚染された食材で菌が増殖した状態に加熱が不十分であったりすることで、菌が増えて、胃腸炎を起こしてしまいます。発熱、腹痛、嘔吐、下痢、血便を起こします。実は、我々の身近にいる菌も胃腸炎を起こします。それが、黄色ブドウ球菌です。黄色ブドウ球菌は、ヒトの皮膚や土壌にあって、怪我をした時に、化膿する原因の細菌です。丸い菌がブドウの房のように集まっているので、ブドウ球菌と言われています。
食卓の食べこぼしは
食材は、ヒトにとって栄養になりますが、細菌、カビ、ダニにとっても栄養になります。食卓の食べこぼしは、細菌が増える栄養になります。細菌が増えると毒素も増えます。特に、身近な黄色ブドウ球菌は食べこぼしを栄養として増えやすく、その菌で汚染された食卓で食事をして、菌が口から入ると食中毒を起こします。特に、子供は胃の酸が強くなく、腸内細菌のバランスが大人よりよくないので、悪い細菌が増えやすく、食中毒を起こしやすいです。食材だけでなく、食卓の除菌にもしっかり目を向けましょう。ただし、食卓の食べこぼしを拭くだけでは、菌の除去までは難しく、残ってしまいます。食べこぼしを取るだけではなく、除菌をすることも大切です。
食中毒の原因菌の代表
食中毒の代表は、菌そのもので起こる場合で、食べてから数日で発症します。牛肉などに見られるO-157に代表される病原性大腸菌、鶏肉などに見られるサルモネラ菌・キャンピロバクター菌、魚にみられる腸炎ビブリオ菌などが、加熱が不十分であったり、生で食することで細菌が主に腸に侵入し、炎症を起こすことで発熱、腸が腫れたりすることで、腹痛、下痢、嘔吐を起こします。これらの菌によって腸粘膜は傷んで、粘液を混じった血便を起こします。治療は抗菌薬です。次のページでブドウ球菌による食中毒と食中毒対策を説明します >>