円高でも為替差益が得られる
外貨預金は、円安にならない限り為替差益を得ることができませんが、FXは円高局面でも為替差益を得ることができます。たとえば米ドル/円の通貨ペアで取引したとします。円を売って米ドルを買った場合は、円安が進むことによって為替差益を得ることができます。これは、外貨預金や外貨建て債券も同じです。
ところがFXの場合は、米ドル/円の通貨ペアでも、「米ドルを売って円を買う」という取引が可能になります。この場合、円高が進めば進むほど、為替差益は大きくなります。
要は、外貨を安く買って、高く売れば為替差益が得られるわけですから、売り買いのいずれを先にするかは関係ありません。つまり、外貨を安く買い、高く売って為替差益を確保することも、外貨を高く売っておき、安くなったところで買い戻して為替差益を確保することも、「安く買って高く売る」という意味では同じなのです。
そのため、FXは円安だけでなく、円高でも為替差益を狙える点がメリットのひとつですが、大事なことは、自分自身で今後、円安になるのか、それとも円高になるのかを判断しなければならないことです。そして、その見通しが当たらない限り、為替差益を得ることはできません。
スワップポイントは金利差で決まる
もうひとつの収益源がスワップポイントです。これは、より金利の低い通貨を売り、より金利の高い通貨を買った時、その金利差分を日々、得ることができます。たとえば、豪ドルの金利が年5%、日本の金利が年1%の時、円を売って豪ドルを買うという取引をすると、5%-1%=4%の金利差が、スワップポイントとして得られるのです。
スワップポイントは、そのポジションを保有している限り、日割りで定期的に入ってきます。ただし、両通貨の金利差は常に変動しているため、スワップポイントの額は日々変動していること、また金利の高い通貨を売り、金利の低い通貨を買うと、逆にスワップポイントを支払わなければならないこと、といった点には、注意が必要です。