寿退社は今や死語!? 2人で世帯年収を増やそう
「寿退社」という言葉が、もはや死語になりつつあるほど、結婚後も仕事を続ける女性が増えています。ある女性誌のデータでは、実に9割の女性が、「結婚後も仕事を持ち、働き続けている」(パートタイム含む)ほど。妻が仕事を続けることは、家計にとって大きなメリット。「ゼクシィnet」が行なったアンケートによると、現在の夫の年収額の1位は300万円~400万円未満なのに対し、理想年収の1位は500万円~600万円未満、2位は600万円~700万円に。ちなみに3位は1000万円超え。要は、妻が働きに出れば、無理なくクリアできるレベルです。
「今は、夫の給料が頭打ちというケースも多い。世帯収入を増やすために妻が働くことは大切ですね」とは、ファイナンシャル・プランナーの山口京子さん。
子どもの手が離れてもまだ妻は50歳です
妻が仕事をするメリットは、実はそれだけではありません。自分自身の生き方や生きがいを考えた上でも非常に意味のあること。「子どもが生まれても、大抵20年もすれば親元を離れます。仮に30歳で子供を生み、20歳の時に親の手が離れたとしても、その時点でまだ50歳……。平均寿命の86歳まで36年もあります。ひとりの女性として人生が実り多いものになるよう、『その後』をどう生きるかもイメージしておいたほうがいいと思います」(ファイナンシャルプランナー山口さん)働いていない期間が長引くほど、仕事復帰は困難になってしまう。そのため、「パートでもいいので、仕事を通じて社会との接点を持っておくことが大切」と山口さん。「『世の中の役に立っている自分』を感じられることで、自分に自信も持てるし、人生の充実感が違ってくると思っています」実際にワーキングママとして働き続けるには周囲の協力が不可欠です。「定員がいっぱいでなかなか保育所に入れない」というのは仕事を持つ女性たち共通の声――。
「周囲や地域などのネットワークを作っておくことも大切です。働き続けるためにはどうすればいいかを考える。シッターさんを雇うと値段も張りますが、ファミリーサポートセンターやシルバー人事センターなどを利用すればかなり安くすませられますよ」(山口さん)
あまりに先のことすぎてピンと来ないという人も、“1人の人間として、どんな人生を送りたいのか”をボンヤリとでも考えておくこと。今よりもっと未来の自分が幸せになれる方法をみつけてあげましょう。
<出典>
ゼクシィnetユーザーアンケート「ペアアイテムや結婚相手の条件について」
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取材・文/西尾英子 監修/山口京子(ファイナンシャル・プランナー) イラスト/本山浩子