お掃除ロボット事情
お掃除ロボットは、掃除機が自ら動いて部屋の掃除をしてくれる究極の時短家電。洗濯機やオーブンレンジも全自動じゃない?と思う人もいるかと思いますが、これらの家電は最低でも、洗濯物や料理を出し入れするなど人が手を出さなくてはなりません。しかし、お掃除ロボットは、タイマーを使えばスイッチをONにすることさえなく掃除が完了するのです。これが「全自動掃除機」ではなく「お掃除ロボット」と言われる所以です。発売当初は「本当にキレイになるの?」「役に立たないんじゃない?」など、不信感を持つ声が多数ありましたが、最近は、口コミはじめ様々なメディアでその実力が認められ、いまや欲しい家電のトップに名を連ねる憧れの家電となりました。
2015年秋に900シリーズをリリースした、お掃除ロボットの代表的存在「ルンバ」
代表格であるアイロボット社・ルンバをはじめ、dyson・neatoなどの海外メーカー、パナソニック・シャープ・東芝などの国内メーカーなど、たくさんの新製品が発売されています。障害物を避ける機能や、終了するとホームベースへ戻る機能、指定した時間に運転開始するタイマー機能などは、既にスタンダードとなりつつある今、ゴミを吸い取るメカニズムや掃除機の動き方の差が、選ぶ際のポイントとなってきました。最近は、高額モデルが増え廉価機種は減りつつあります。やはり価格により掃除のクオリティが異なるので、高額モデルの支持が高くなっているようです。そこで、価格差がどこに影響するのかを含め、選ぶ際のポイントを整理してみたいと思います。
使い手の心構え
その前に伝えしておきたいのが、お掃除ロボットは使い手の意識により「使える」or「使えない」のジャッジが大きく変わるアイテムだということ。折角購入したのに「これじゃ…」と後悔しないためにも、次のような心構えで購入するか否かの検討をして欲しいと思います。
(1)導入する目的を明確にする
お掃除ロボットにどこまでの仕上がりを期待するのか、購入前に冷静に判断しましょう
どの家電にも言えることですが、基本能力が高ければ、おのずと掃除の仕上がりは良くなりますが、性能が高くなると価格が上がるのも事実なので、全ての人に高性能のモデルがおすすめという訳ではありません。例えば、メインの掃除機としてできる限りしっかり掃除をして欲しい、休みの日には自分が掃除機をかけるので日々のホコリだけさっと取り除いて欲しい、忙しい時だけ使う予定など、お掃除ロボットにどこまでの仕上がりを求めるかは人により異なります。また、広くてスッキリした部屋、狭くて家具が多く複雑な空間が多いなど、部屋の状況によっても必要な機能は異なるものです。自分がどういうシーンで使い、どういう仕上がりレベルを求めているのかを冷静に整理し、機能の要・不要を判断してみて下さい。
(2)優しい気持で仲良くつきあう
お掃除ロボットが苦手なところは、ダメだしするのではなく助けてあげる気持が大事!
お掃除ロボットを「使えない」と判断するのは、掃除の仕上がりに満足できないという理由が大半でしょう。しかし、人が掃除機をかけるレベルと比較するのは気の毒です。床に散らかっている物を片づけることができないのはもちろん、本体が入り込めない狭いスペース、乗り越えられない段差などがあれば掃除はできません。相手は機械なので、動きやすい環境を整えてあげたり、人の手が必要なことは助けてあげるなど、協力してあげる気持が大事です。少しでも私達の掃除の手間を軽減してくれるのですから「感謝こそすれ文句は言わない!」くらいの気持が持てない人には、おすすめのアイテムではありません。
以上の心構えが整いましたら、いよいよ製品選びです。次ページでは、性能チェックについてご紹介します>>