「すべては自分しだい」の創造的な世界
「すぐに飽きる」という晴さんの、この時点でのお気に入り。
「こんなに小さい姿ですが、ここから眺めると全世界がこいつを中心に回っているような図になるんです。写真に撮るとまたおもしろくて、僕ら人間のほうが間違った場所に紛れこんでしまったような錯覚に陥ります」
なるほど、そういう視線で楽しめば、モノたちと偶然に出会って愛でる喜びは何倍にも創造的に膨らむのですね。イマジネーションがつくりあげる新鮮な世界。
晴航平さん。帽子のリボンにはさんでいるマッチが素敵。「自分が楽しいからやってるんです(笑)」
そんな色調を湛えた古いモノたちがお店にやってきたら、そのまま使うのではなく、思いがけない用途に変換してみます。たとえば壁のネクタイ掛けは、じつはアンティークの水栓。
そういう発想はわざわざ考えてひねりだすのではなく、眺めているとモノが自然に訴えかけてくるので、たまたま、という感じで使用法をみつけるだけなのだそうです。
存在感のあるシャンデリア。
不思議な店名の意味するところは、「答えは自分の外側にはない」。ものごとは自分しだいで楽しくもつまらなくもなるから。どうぞ「楽しみは自分で発見する」の精神をもって、ME ME MEでお寛ぎくださいね。
…などということをお伝えするまでもなく、もっぱら女性たちがこの空間を臆せずに楽しんでいるよう。
「小さなお店ですから、中にお客さまがいないと最初は入りにくいかもしれないと思っていましたが、女性のお客さまは好奇心が強いんでしょうか、おひとりでも扉を開けてくれます」
(私もそんな女性のひとりでした。初めて訪れたときに目をひいたワインの古いラベルの年号が「196み」年に見えるとブログに書きましたけれども、それも3(み)尽くしのME ME MEの小さなミラクルであったかと、あとになって笑いがこみあげてきました)
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