木村屋 『酒種 桜』
約140年前に誕生した元祖あんぱん。西洋伝来のイースト菌ではなく、米と麹で発酵させた酒種を使ったパンです。1875年、明治天皇が向島の水戸藩下屋敷へ花見に訪れることになった際、日本人が初めて開いたパン屋・木村屋が、西洋のパンと日本の餡を組み合わせたあんぱんを献上することになりました。その時「陛下に、何か記念になるようなあんぱんを楽しんでいただきたい」と考え、パンに桜の塩漬けを加えることを発案。生み出されたのがこの『酒種 桜』(162円)のあんぱんなのです。明治天皇が気に入ったというその味を、私たちも楽しむことができます。
酒種 桜は、手のひらにすっぽり収まるやや小ぶりのサイズ。パンの部分はしっかりとした歯ごたえがあり、中の餡もみっちり詰まっているので、小さいのに重さがあるのが印象的です。塩漬けの桜のしょっぱさが絶妙なバランスで、最後まで口の中でこし餡の甘さを引き立てます。
天皇のお花見のために作られた正統派あんぱん。小ぶりながら満腹感があるので、小腹が空いた時などにぴったりです。
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■木村屋總本店 銀座本店
住所:東京都中央区銀座4-5-7
TEL:03-3561-0091
営業時間:10:00~21:00
定休日:年中無休(年末年始のぞく)
アクセス:東京メトロ『銀座』駅からすぐ
今回は通年で販売されている桜スイーツもご紹介しました。桜の時期はもちろんですが、日本人が大好きな花のスイーツとして、季節問わず東京土産にしてみてはいかがでしょうか。