富士急の新しい通勤電車6000系
「富士山に一番近い鉄道」と言われる富士急(大月駅~富士山駅~河口湖駅)は、富士山や富士五湖、富士急ハイランドを訪れる観光客のみならず、沿線の通勤客や通学生にとっての重要な足でもある。今回、富士急では、新しい普通列車用電車として6000系を導入したが、どこかで見覚えのある車両だと感じた人もいるに違いない。それもそのはず、6000系は、元をただせばJRの通勤電車205系だからだ。今回デビューした車両は、かつて山手線、京葉線で働いていたもので、富士急に譲渡されるにあたって3両編成に短縮された。すなわち、10両編成のうち、クハ+モハ+モハの3両を取りだし、元は中間車だったモハに運転台を取り付ける改造を行った。
また、外観と車内インテリアに関しては、インダストリアル・デザイナー水戸岡鋭治氏に委嘱し、見違えるような車輛に変身させた。
富士急では、2009年にデビューした「富士登山電車」や下吉田駅、富士山駅(旧富士吉田駅)のデザインを水戸岡氏に任せている。従って、今回の6000系は、車両としては2つ目の「水戸岡デザイン車」ということになる。
では、6000系の外観から見ていこう。