混合性結合組織病とは
混合と言う名前の通り、強皮症、多発性筋炎、全身性エリテマトーデス(SLE)という膠原病が混合した症状を起こします。同時であったり、経過中に出てきたりします。膠原病同士合併することがあるのですが、混合性結合組織病は、この3つの膠原病と、血液検査で自己抗体である抗RNP抗体が陽性になることから、他の膠原病と区別して、1つの病気として考えられています。1972年にシャープ先生によって提唱された病気です。混合性結合組織病の症状
指の先が紫色になる現象をレイノー現象と言って、膠原病の可能性があります
- 手足の指が紫色になって冷たくなるレイノー現象
- 指と手が腫れる
- 多数の関節の痛みと腫れ
- 全身のリンパ節の腫れ
- 顔の頬が赤くなる蝶形紅斑
- 心膜炎や胸膜炎による胸痛、呼吸困難
強皮症のような症状
- 手の指の限られた皮膚が堅くなる皮膚硬化
- 肺が堅くなる肺線維症により呼吸がしにくくなること
- 食道の動きが悪くなって食事が取りにくくなること
多発性筋炎のような症状
- 筋力が低下する
などです。
混合性結合組織病の原因
原因は不明です。抗RNP抗体は何らかの刺激で作られる抗体であることから環境の何らかの因子であると言われています。現在、約8600人(平成20年)の患者が報告され、ほとんどが女性です。次のページで混合性結合組織病の検査と治療について説明します。