配財プロジェクトオフィス入口
混沌とした棚。カオス・・・
??
ゆるキャラオンパレード??
え?ゆるキャラ?
ここは確かオフィスのはずです。雑貨屋ではありません。
そこでこのオフィスの主、プランナー、デザイナーの三田大介さんが登場。
「夜になると小人がやってきて、次の日には色んなものができあがってるんですよ」。
はて??
「あ、それは嘘です。ではまずはこのオフィスの説明から。墨田は元々昔から中小のものづくり企業が多く、繊維、ゴム、プラスチック、金属、ガラス、紙等々、様々なものが日々作られています。そして、製品を作ったときに必ず生まれてしまう廃材に悩んでいました。廃材といっても、少しだけ印刷がずれていたり、廃番になってしまった色だったり、実際はまだまだ充分に使えるものも多いんです。各工場の人たちもみんな『なんかもったいないなぁ』と思いながら捨てていたそうです。そこで、もっと墨田らしい、楽しくて世の中のためになる再利用の方法を探るために立ち上げたプロジェクトがこの『配財プロジェクト』なんです」。
むむ?ということは、ここに並ぶオトボケなグッズたちはみんな廃材でできているんですね。
オトボケだけではありません。廃材で作ったアクセサリーも素敵!
万華鏡の中を覗くと・・・。まさに廃材の神秘!
そして、万華鏡に続く新たな商品開発を模索中とのことですが、そのスーパーキーマンとなるのが、これらオトボケグッズの発明者、大須賀和美さん!手先が器用でセンス良く、あっと驚く作品を次々と生み出しているのですが、この方は一体何者??聞いてみると、どこかで勉強したことも、美大を出たことも一切ないそうです。
(大須賀さん)「子供の頃から、廃材みたいなのが好きだったんですよね。母が手作りが好きで、レザークラフトとかパッチワークとか七宝焼とかやってました。私は母の作った余りものをもらっては、何か作って遊んでいたんです」。
廃材で育った生粋の廃材マニア?!まさにこのプロジェクトとは運命的な出会いです!
(大須賀さん)「そう。墨田に暮らし始めてからも、廃材に興味がありました。この辺は工場が多く、その前を通ると、私にとってはキラキラしたお宝のような廃材がビニール袋に入っていっぱい捨ててあって、これ欲しいな、貰えないかな、と思ってたんです。あまりに気になって墨田区のリサイクル課に相談したこともありました。でもそんな時、配財プロジェクトの載った新聞記事を見て、これこれ!同じことを考えている人がいる!、とすぐさま会いに行きました」。
大須賀さんが最初に持ってきたというタペストリーの拡大(全体は上の写真)。
金属部品の形に合わせた人や動物の表現に注目。ちゃんとスカイツリーもある!
さて、ここから驚きのミニチュア作品群が登場。これらが全部廃材とは!!信じられません!!驚異の4連発でお届けます。
ミニチュア作品 その1
ミニチュア作品 その2
ミニチュア作品 その3
ミニチュア作品 その4
食器やら食べ物やら、いちいち芸が細かすぎます。これ本当に、全部廃材なんですか?見ているだけで、気持ちがウキウキしてきます。小さくなって、この中でパーティーしたい!!
廃材を触っていると、次々とアイディアが湧いてくるという大須賀さん。
「細々したものがわーっとあると、まずそれらを分類したくてウズウズしてくるんです。そして、分けた素材をあれこれ触っているうちに、その感触から指が無意識に理解しているみたいなんですね。実際作るときは何にも考えていないんですよ。触っているうちに自然と思いついてしまうというか。自分でも不思議です。でもこうやって毎日廃材を触っているだけで嬉しくて楽しくて仕方ないのですから、幸せな仕事ですよね」。
大須賀さんの机の上。ここから続々と新しい可能性が生まれる。
配財プロジェクト
http://www.haizai.jp/