一家の大黒柱の夫は、死亡保障を最優先に!
まずは、夫の賢い保険の入り方からチェックしてみましょう。もし、一家を支えている夫に万一のことがあったら? 考えたくはないけれど、可能性はゼロではありません。そのとき、残された家族には、どんなお金がどれくらい必要でしょうか?図1は、夫死亡後にかかるお金の例です。子どもが独立するまでの期間がもっと長い、子どもの数が多い、妻が長生きするなどの場合は、かかるお金はさらに増えます。もちろん、夫が死亡すると入ってくるお金があります。夫の会社からの退職金や弔慰金、公的年金の遺族年金です。また、多くの場合、妻は働くでしょうから、その収入も入ってくるお金に含められます。
かかるお金から入ってくるお金を差し引くと、数千万円単位のお金が足りません。これを貯蓄で準備するのは大変なこと。だから、保険で備える必要があるのです。
家族を守る夫の保険のポイント
保険は入りすぎても少なすぎても、「賢い保険」とはいえません。加入・見直しのときは以下のポイントを参考にしてください。<死亡保障>
●必要な保障は仕事や住まいで変わる
保険で準備する保障額は、夫・妻の職業、住まいは持ち家か賃貸か、子どもの人数で異なり、目安は下表のとおり。入りすぎによる保険料のムダ払い、逆に、保障不足で困らないために適正額で加入を。
●子どもが独立するまで厚く
子どものいる人は、子育てのお金・教育資金を確保するために高額な死亡保障が必要になります。末の子どもが独立してしまえば、死亡保障は減らせます。
<医療保障>
●医療保障は一生涯が基本
死亡保障と併せて準備したいのが病気やケガの入院に備える医療保障です。必要保障額は入院1日当たり1万円あると安心。年をとって保障が途切れると困るので終身タイプがよいでしょう。
では、妻にはどのような保険が必要になるのでしょうか。次のページは、家事を担う主婦が入院すると1日2万円近くかかる!です。
取材・文/小川千尋(ファイナンシャル・プランナー)