定番スイーツの中で、ぜひ召し上がっていただきたいのは、朝田シェフのお名前がつけられたスペシャリテ「あさだろーる」。シンプルに生地とクリームのみで勝負!の一品で、特徴の異なる2種類の生クリームをはじめ、5種類の乳製品をブレンドしたこだわりのオリジナル生クリームがたっぷり。濃厚なコクがありつつ、すっと後味のキレがいいのが特長です。
以前、浦和ロイヤルパインズホテル時代に開発された「うらわろーる」が、さらに一段進化。スポンジも、以前はカステラを思わせる弾力のあるものでしたが、少し薄く、やさしい口どけに変わりました。これは、ホテル時代とは違うオーブンを使っていることも影響しているそう。その分、クリームの厚みが増したので、ヘビーになったかと思いきや、ぱくぱくと食べられてしまうから不思議です。
一方、私のお薦めは、チーズケーキの「スフレフロマージュ」。口当たりはふわっと軽いのですが、しっとりじゅわっとジューシー。チェダーチーズをたっぷり使った濃厚な香りが口の中に余韻を残します。しっかりチーズ味のするチーズケーキが好みの方は、ぜひお試しを!
よりやさしい味が好みの方には、マスカルポーネとクリームチーズをブレンドしたレアチーズケーキ「フロマージュデュオ」がお薦めです。
焼き菓子も、パウンドケーキ類、フィナンシェ、サブレ、リーフパイなどのアイテムが、数種類の味のバリエーションで豊富に揃います。
たとえばサブレでは、バニラ、ショコラといった定番以外に、この店ならではのオリジナリティーに富んだものをチェックしてみてください。大判サイズもあるホワイトチョコマカダミアは、ごろっと大きなホワイトチョコチップを入れて焼くことで、ややカラメル化した香ばしい甘さが何とも言えません。
最近出された「サブレエピス」は、シナモンやアニスなどの香辛料にマダガスカル産の黒胡椒をお店で挽いて加えています。香りがいいのに辛みが少ないので気に入って使われているそう。「このサブレはちょっとマニアックすぎるかなと思ったら、意外に売れているんです」という朝田シェフ。大人にお薦めしたいちょっとオシャレなアイテムです。
今後はさらに、マカロンやメレンゲなど、ちょっとしたギフトにもぴったりの焼き菓子アイテムを増やしていきたいそうなので、楽しみですね。
朝田シェフは、ホテル時代から、埼玉県の児童育成事業の一貫として地元の小学校で授業をされたり、お菓子教室などを通じて地元の方と交流を深めていらっしゃいました。独立された今は、できるだけお店にいるようにされる一方で、様々なお仕事や依頼で外出されることもあります。「ホテル時代から一緒にやってきたスタッフがいるので、安心して任せられるんです」とおっしゃる朝田シェフ。楽しく仕事をすることがモットーで、帰りが遅くなって皆が疲労するといったこともないよう配慮しているそうです
お店の商品には、そんなスタッフの皆さんからのお薦めとして、「○○さんのおすすめ」と書かれた札もつけられています。
その一つ、ココナッツがサクサクと香ばしい焼き菓子「ロッシェココ」がお薦めという「ほっしぃ~」さんこと星陽二さんは、こう話してくださいました。「今、パウンドやクッキーの焼き菓子を任されてやっているので、思い入れもあって。焼き菓子は、仕込み方焼き方一つで大きく変わるので、皆さんにもぜひ召し上がっていただきたい思いが強いです」。
いつも明るい笑顔の朝田シェフとスタッフの皆様。だからこそ、アプラノスのお菓子を食べた私達も、笑顔になれるのですね。
「徒歩や自転車で買いに来て下さるお客様が多く、本当に地元の方にいらしていただいているんだなと思います」と朝田シェフ。「ママ友」グループらしき女性のお客様方が一緒に買いにいらして、これからどなたかのおうちでお茶会かな……といった場面も多々あるそうです。
「アプラノス」はこれからも、地元密着の愛されるお菓子屋さんとして、美味しいお菓子を届けてくれることでしょう。
■パティスリー アプラノス APLANOS
住所:埼玉県さいたま市南区沼影1-1-20
電話:048-826-5656
営業時間 10:00~19:00
定休日:水曜
アクセス:埼京線武蔵浦和駅より徒歩約10分
地図:Yahoo!地図情報
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