ダイナミックで男らしくなったルックス
ボディサイズは2代目に対し微増で、AMGスポーツパッケージ装着車の場合で4150mm×1845mm×1295mmとなっている。1845mmという全幅が印象的。価格は525万円~770万円
メルセデスというと高級サルーンのイメージが強いところですが、一方でスポーティモデルのラインアップの充実ぶりもたいしたもの。その中でも販売台数がダントツで多いのが、やはり価格の比較的安いコンパクトなクーペ・ロードスターのSLK。2011年夏にモデルチェンジし、3代目となりました。
モデルバリエーションは、「SLK350ブルーエフィシェンシー」(以下「SLK350」)、「SLK200ブルーエフィシェンシー」(以下「SLK200」)と、その装備を簡略化した「SLK200ブルーエフィシェンシースポーツ」の3タイプ。パワートレインは、SLK350には新開発の3.5LのV6直噴エンジンが、SLK200には1.8Lの直4ターボエンジンが搭載され、いずれにも7速ATが組み合わされます。
上質で横方向の広がりを感じさせるデザインのインパネ。インターネットへの接続を可能とした新世代のコマンドシステムや、新たに加わったパーキングアシストなど機能的な装備も充実。ロールバー後方にあるアクリル製のピボット式ドラフトストップの「エアガイド」は、使わないときは格納しておき、必要なときだけ瞬時に出すことができる
よりダイナミックで男らしくなったように感じさせるルックスが、まず3代目SLKの特徴。そして低いポジションのシートに収まると、SLKらしからぬほど上質な雰囲気に仕立てられたコクピットが迎えてくれます。横基調のインパネは、ダッシュのセンターに配された時計や、エアコンの吹き出し口がSLS AMGのように十文字のデザインとなっているあたりも印象的。夜間のドライブでは、ドア側のアームレストなどに配された間接照明による演出も楽しむことができます。
新装備の「マジックスカイコントロールパノラミックバリオルーフ」は、光を透過させるモードと、炎天下での室内の温度上昇を防ぐダークモードを、ボタンひとつで選ぶことができる
また、ルーフを閉じた状態でもオープンな雰囲気を楽しめるよう進化した「パノラミック バリオルーフ」をオプションで設定。さらに、ルーフの光を透過させるモードと、炎天下での室内の温度上昇を防ぐダークモードにボタンひとつで切り替えることができるという新機構「マジックスカイコントロールパノラミックバリオルーフ」を選べるのも3代目SLKの特筆点です。
バリオルーフのルーフフレームにマグネシウム合金を用いるなどして軽量化。ルーフ開閉の所要時間は20秒以下
バリオルーフの開閉は、センターコンソールのアームレスト前部にあるスイッチで行ないます。ルーフをオープンにして走っても、風の巻き込みが非常に小さいのもSLKの良き伝統。新たに設定された、ロールバーの内側から必要なときだけ回転して出せる仕組みのアクリル製のピボット式ドラフトストップ「エアガイド」も、3代目SLKの特徴的装備のひとつ。見た目もスマートで、一般的なフラップタイプよりも瞬時に出し入れすることができて重宝します。
夏場の快適な走行のため、通常より最大で13度低い表面温度となる「サンリフレクティングレザー」をシート表皮に採用。冬場はシートの首元から温風を吹き出す「エアスカーフ」がありがたい。シート生地は、ファブリック、レザー、ナッパレザーの3種類、インテリアカラは5種類から選べる。「AMGスポーツパッケージ」を選ぶとシートベルトが赤になる