シャンパン・スパークリングワイン/おすすめのスパークリングワイン

サロンと龍吟がJAL国際線ファーストクラスで味わえる

幻のシャンパーニュの名を持つ「サロン」がJALファーストクラスで味わえる。あわせるのは、ミシュラン二ツ星の日本料理龍吟のなんと「洋食コース」。プレスティージュ度の高いサロンと日本の豊かな冬の食材を、気鋭の料理人のアレンジで、それも「機内」で味わえるのは、まさに天上人の喜びだろう。ファーストクラスなんて夢…という方にも楽しんでいただけるようリポートしてきた。

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド

幻のシャンパーニュ「サロン」を機上で

サロン

“幻のシャンパーニュ”と言われる「サロン」

シャンパーニュ。

エレガントでゴージャスで、グラスをもつ手に品格と華やかさをもたらしてくれる飲み物。なかでもプレスティージュ・クラスと呼ばれるシャンパーニュは、造り手の伝統と技術と哲学がぎゅっと詰め込まれた特別なボトルだ。

サロン社のシャンパーニュは、その特別さゆえに、プレスティージュ・シャンパーニュ群のなかでもひときわ高いステージに君臨し、シャンパン・ラヴァーの心を常にわしづかみにしているブランドである。


サロンはなにが違うのか

女子会

華やかな席にさらなる煌きを与えてくれるところがサロンの魅力

通常シャンパーニュは、黒ぶどうのピノ・ノワールとピノ・ムニエと白ぶどうのシャルドネの3品種を調合(アッサンブラージュ)し味わいを調整しながら仕込まれるのだが、サロンの原料はシャルドネのみ。それも、シャンパーニュ地方のなかでは最も白ぶどうに向くといわれるコート・ド・ブランの丘に位置するル・メニル・シュール・オジェ村の「グラン・クリュ100%格付け単一畑」のもののみを使用する。

アッサンブラージュこそがシャンパーニュの真髄といわれた20世紀の初頭、この製法を始めたのが、サロンの創始者、ウジェーヌ・エメ・サロン氏だ。あえて「ブラン・ド・ブラン」と銘打たれるこの白ぶどうのみのシャンパーニュは、繊細かつ優美、さらには長い熟成にも耐えうる力強さをも併せ持つことがわかり、欧州のトップといわれた社交場マキシム・ド・パリのハウス・シャンパンに採用された。

また通常、味わいの一定化を計るため、複数のヴィンテージもアッサンブラージュするのだが、サロンはあくまで単一年のぶどうのみを使用し、ヴィンテージを表示する製法に徹している。ぶどうの出来の悪い年には、サロンを造らない。ここ100年間でサロンが生まれたのはわずか37ヴィンテージのみだ。


10年間の熟成があの味わいを生み出す

グラス

きめ細かい泡。持続性のある泡。サロンはふくらみのあるシャンパングラスで

さらに通常、ヴィンテージ付きシャンパーニュは最低3年の熟成を経て商品化されることが義務付けられているが、サロンは10年間の熟成を終えてからはじめて市場に出される。

このようにして生み出されるサロンは、年間の生産本数が5万~6万本に限定される。これを世界中の愛好家が狙うのだから、希少価値あふれる「幻のシャンパン」と呼ばれてもしかたがないのだ。

柔らかく女性的といわれる1997年ヴィンテージに対して、1999年は(当然ながら)若さが残る、酸が際立った骨格のしっかりした男性的なタイプ。とはいえ、1997年もほかのプレスティージュ・シャンパーニュと飲み比べてみれば、ひとまわり大きなボディに旨味の要素が緻密に詰まっている印象で、そのまま飲むより食事とともに味わいたいリッチさを有している。


空飛ぶ幻のシャンパーニュ

ドゥポン氏と

サロン社社長ディディエ・ドゥポン氏と。1999年ヴィンテージの飲み頃は50年後だとおっしゃる

今、このサロンは、空を飛んでいる。
JALのファーストクラスでだ。

幻のシャンパーニュは扱いが難しい。それゆえ、ほかのシャンパーニュのように簡単には機内サービス用として搭載ができなかった。JAL側は機内で極上のシャンパーニュをサービスしたいという信念のもとサロン社へ長い間プロポーズを続けていたが、2006年にJAL便に搭乗したサロン社社長ディディエ・ドゥポン氏が、客室乗務員の丁寧なシャンパンサービスを見て、ここなら安心と翌2007年に東京~ロンドン、パリ、ニューヨーク線のファーストクラスで1997年ヴィンテージのサービスが開始された。現在ではその3路線にくわえ、フランクフルト、シカゴ、ロサンゼルス、ジャカルタ便にて1999年ヴィンテージがサービスされている。

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