これからの住宅に搭載されるアイテムとして注目されるものの一つに「家庭用蓄電池」があります。太陽光発電システムや家庭用燃料電池(エネファーム)などで生み出された電力や、割安な深夜電力を貯めておくことで、省エネや節電、さらには災害時の電力活用に役立つアイテム。最近、ハウスメーカーなどの商品に導入されるケースが増えてきましたので、少し詳しくご紹介したいと思います。

スマ・エコundefinedオリジナル

HEMSを中心に、太陽光発電システムや家庭用蓄電池などを制御する大和ハウス工業の「スマ・エコ オリジナル」のシステム

家庭用蓄電池の必要性に注目が集まったのは、東日本大震災の発生に伴う停電があったからでしょう。被災地以外でも計画停電のほか、社会的にも節電の要請が強まったことは周知の事実。エアコンの使用を控えたり照明をこまめに消したりと、節電に努めたことは記憶に新しいところ。

しかし、それは我慢や無理が伴うものでした。今年の夏は社会的に「節電熱中症」に対する注意喚起が叫ばれました。また、計画停電中の生活が大変だったことは私も体験。電気が使えない不自由さに気付かされました。

寒くなるこれからの季節も節電の必要性が高まるといわれ、エアコンなどの暖房器具の使用に我慢が必要になるかもしれませんね。こうした我慢や無理をせずに節電が可能であればいいのですが、それを可能とするアイテムの一つとして家庭用蓄電池の存在が注目されるのです。

電力需要のピークカットに大きな期待!

ところで、国を挙げて節電に邁進したこの夏でしたが、実際のところ本当に電力需要が逼迫したタイミングは実はそう多いものではなかったようです。電力需要のピーク時は午後零時~夕方くらいまで。その時間の電力使用のピークを外せば、電力会社の供給量で十分まかなえたといわれています。

エリパワー製蓄電池

大和ハウス工業が採用した家庭用燃料電池は幅32センチ、奥行き55センチ、高さ67センチで、設置するのに大きなスペースをとらないのも特徴だ(クリックすると拡大します)

家庭用蓄電池に期待されるのは、無理せず節電・省エネすることであり、さらには電力使用の「ピークカット」にあるのです。太陽光発電システムなどの創エネ設備やホーム・エネルギー・マネジメント・システム(HEMS)、さらにはそれらを備えた「スマートハウス」と組み合わせることで、エネルギーを無理なく効率よく使いながら生活できるというわけです。

なお、家庭用蓄電池には現状、鉛タイプ、リチウムイオンタイプ、ニッケル水素タイプの大きく3つの種類があります。これらについて安全性や、どの程度エネルギーを蓄えられるか、さらにはどんな活用が考えられるかなどの検証が積極的に進められつつあります。

では、最近投入されつつある家庭用蓄電池の実力はどの程度あるのでしょうか。次のページでは大和ハウス工業とトヨタホーム(トヨタ自動車グループ)が開発・投入した家庭用蓄電池についてご紹介することで、その点について確認。さらに課題や今後の動向についても書いてみたいと思います。