ダニやカビの心配がなく、スタイリッシュなデザイン畳を(画像:オリザ)
開発から商品企画デザインまでをこなす社長の高橋美恵さんにお話を伺ってきました。
きっかけはアレルギー
「開発のきっかけは、私のアレルギーなんです。」と高橋さん。高橋さんは、家業の畳工場の手伝いをしているとひどいアレルギーにかかってしまいました。「原因は、畳に使われている防虫剤だったんですよ。」
天然素材の畳は、湿度が高くなるとカビやダニの発生の可能性が高くなります。とりわけ、現在の高気密住宅は湿度がこもりやすいので、より発生の可能性が高くなります。その発生を抑えるためには、防虫剤(有機リン酸系)が必要となり、それがアレルギーやシックハウスの原因となる皮肉な結果を生んでいます。
高橋さんは、現在の畳離れの原因も、そこにあるのではないかと考え、防虫剤のいらない畳の開発に力を入れ始めました。
安全!扱いやすい!畳を目指して
そこでたどり着いたのが、ポリプロビレンという無機質の材料。本来であればいぐさを使う畳表の部分に、化学繊維を使いました。カビやダニが発生しにくいため、畳に防虫剤を用いる必要はありません。ポリプロビレンの畳表。色も豊富で、織りの表情も多種類から選べる。画像上:平織り 下:綾織(画像:オリザ)
「畳表だけを比べると、天然素材のイグサよりも固い印象かもしれません。しかし、畳全体では中身にクッション性のよい素材を使っているので、歩行感は柔らかく従来畳と変わらないですよ。また、畳に比べると滑りにくいのも特徴なんです。」と高橋さん。
畳表の色や織りも選べる市松模様(画像:オリザ)
安全性やメンテナンス性、滑りにくさなどの点から保育施設や高齢者施設への納入実績も多くなっているそうです。
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