建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

トンガリ屋根の小さな家[FOLD]

JR線の駅前商店街を抜けた先の住宅街。そこにある白い小さな家の建て主は、共に広島県出身の30代の若夫婦。都心に伸びる大通りから一本入ってすぐという、車通勤のご主人には好都合の立地。しかし両隣りは隣家へ続く細い通路があるため、敷地は孤立した格好になっています。それに加えて狭小の変形敷地でした。APOLLOの黒崎敏さんが初めてチャレンジした“平面に直角の無い”家です。

執筆者:川畑 博哉

「雑誌を見て黒崎さんの設計した住宅に魅せられました。」というOさん夫妻は、共に広島県出身。就職を機に上京しましたが会社の家賃補助が無くなるのを機に、二人で住む家を造ろうと決めました。さっそくAPOLLOに設計依頼のメールを送ったところ、すぐに黒崎さんと面談が決まり家づくりがスタート。APOLLOの提携するトランジスタの木村茂さんと、土地を見に行くこと10軒目にして希望の土地が見つかったのです。

路地の先の白い家


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外観
1. 街道から斜めに伸びる、片側通行の細い道に面して建つ。
2. 玄関ドアの左右の明かり取りのためのスリットから、Oさんのコレクションが見える。


まずこの家の前に立って、木造だと見破れる人は少ないのではないでしょうか。外観は隣地との斜線制限をそのまま現したトンガリ屋根。どこにも逃げ場のない多面体の納まりが、工務店の技術の高さを伺わせます。正面の大きな窓にかかるブラインド越しに、なんと青空が見えています。はたして内部はどうなっているのでしょう。

◆建築家プロフィールと建築データ


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