Ferrari(フェラーリ)/Ferrari(フェラーリ)の車種情報・試乗レポート

モンテレーに見る“あなたの知らないフェラーリ”

毎年8月中旬にアメリカ西海岸のモンテレー周辺では大規模なカーイベントが集中して開催され、古今東西/老若男女のクルマ好きが集結します。今年は“あなたの知らないフェラーリたち”にテーマを絞って紹介します。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

夢と天国を足して2で割って10を掛けたような週末

今年もモントレーの週末は熱かった!

世界不況なんて、どこへやら。今年の夏も、西海岸はモントレー近郊の街街に、古今東西/老若男女のクルマ好き(バカともいう)が大集結。各種イベントやレース、オークション、パレードを楽しんだ。

筆者もこれで十数回めの“見物”(いつかはクルマを持ち込んで参加してみたいものだなあ)となったが、毎度毎度、度肝をぬかれっぱなし。クルマ好きにとっては、本当に夢と天国を足して2で割って10を掛けたような週末なのである。

そんなモントレーの週末を精密微細にお伝えすることは、なかなか難しい。というのも、その週末に目撃する車両(イベント参加のみならず、見物客のクルマも凄い!)の質と量がハンパないからで、とうてい数ページの分量では間に合わない。こりゃ面白そうだ、来年は行ってみようか、と思っていただければメッケもん、ということで、今年もテーマを絞って紹介することにした。

(2011年のモントレーウィークエンドの詳細に関しては、近々、筆者責任編集で刊行予定の電子カーメディア“CARZY”創刊2号にて、詳しく報告する予定です。お楽しみに)
コンクールデレガンス

名門ゴルフコースのペブルビーチで行われた、ヴィンテージカーの美を競う、コンクールデレガンス

モータースポーツ・リユニオン

コークスクリューで有名なサーキット/ラグナセカで開催されたクラシックレーシングカーによるレース(モータースポーツ・リユニオン)

モータースポーツ・ギャザリング

ここ数年、人気うなぎ上りの入場者数限定イベント、ペニンシュラグループのリゾートホテル“ザ・クエイル”で行われたモータースポーツ・ギャザリング

テーマはずばり、“あなたの知らないフェラーリたち”。

50年代、60年代のクラシック・フェラーリの価値は、この数年、特に911テロ以降、数倍~数十倍にまでなっている。その理由は、簡単で、数が少ないフェラーリだから。

なかでもこの年代は、カロッツェリアが全盛の時代で、ユーザーが好みのボディスタイルを発注することもできた(フェラーリは優秀なシャシーとパワートレインを提供していたようなもの)ため、そもそも生産量が少ないうえにスペシャルデザインが多い。

さらには現代でいうところのコンセプトカーやプロトタイプモデルも“明日の資金”のため、惜しげもなく売り出されたことから、“ホンマにこれがフェラーリ”という貴重なモデルもあったりする。

もうひとつ、この年代のフェラーリの多くは、そのままの格好でレースに出ていた、というよりもレース用車両がそのまま街を走っていたため、歴史的なストーリーも付加価値となって、クルマの値段を釣り上げるのだ。

事実、今回、ペブルビーチで行われたオークションのひとつ、グッディング&カンパニーでは、57年式フェラーリ250TR(テスタ・ロッサ)プロトタイプが1639万ドル!! で落札されている。円高の今でも、換算すれば13億円、実際の感覚としては優に20億円以上だろう。
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます