今回の展覧会では、限られた土や釉薬など、震災前とは違う条件の中で、可能な限り力を発揮した作品の数々が並びます。一層力強い展覧会になることでしょう。作品は全て展示即売となります。
*日程:2011年9月26日(月)~10月1日(土)無休
12:00~19:00(最終日は17時まで)
*場所:ギャルリーワッツ
東京都港区南青山5-4-44 ラポール南青山103号室
TEL 03-3499-2662
地下鉄銀座・半蔵門・千代田線「表参道」下車、徒歩3分、南青山会館向かい
二階堂明弘氏の作品
■二階堂明弘プロフィール
益子の陶芸家。1977年、札幌市に生まれる。1999年文化学院芸術専門学校陶磁科卒業。2001年栃木県真岡市にて独立、2002年益子町に移築。 2006年、益子陶芸展入選。2008年、益子陶芸展、朝日陶芸展入選。年10回近く行っている個展を中心に活動。漫画「へうげもの」(講談社)と陶芸家のコラボレーション企画に主軸作家として参加中。日韓若手交流展や若手陶芸家見本市「陶ISM」などを企画。
3月11日の震災で、陶芸家として、一人の人間として何ができるかをより一層考えるようになり、さまざまな角度から前進を続ける。
二階堂氏の作品特徴は、そぎ落とされた中に、プリミティブとモダン、双方の魅力を兼ね備えるもので、また、虚飾を廃することにより、活動拠点、益子の土そのものが持つ力を極限まで引き出しています。「遠くを望むでのはなく、足下にある何処にでもある土で、何処にもなかった作品を生み出したい」という制作根底に流れるコンセプトは、シンプルで力強い作品に表れているといえます。
また、二階堂氏は2009年に「陶ISM」という、全国の若手陶芸家とギャラリー、ショップ、一般のお客様をつなげ、これからの陶芸界を盛り上げていこう、という場を立ち上げ、イベントやwebsite上での様々な企画を展開しています。単に、二階堂氏一人が仕切る場ではなく、参加者それぞれが「陶ISM」を通じて、自分たちの可能性を広げていくという、各々が自立した意識で関わる画期的なもの。
今回の震災後、被災者でもある二階堂氏自身が再建を進める中、刻々と変化する周りの状況に、陶芸家として、一人の人間として出来る事を考え続けていた中で、被災地や被災した方々に器を届けるプロジェクト「陶ISM ウツワノチカラ」も仲間たちと始めています。
特に震災後、日々、新たな問題や試みに一つ一つ向き合っているという二階堂氏。今回の「復活展」を開催できることは大きな喜びであり、次のステージへの第一歩となることでしょう。