ステーションワゴンが復権!?
日本市場で復活したアベンシスは、ワゴンのみで価格は250万円。英国工場で生産される。サイズは全長4765×全幅1810×全高1480mm。荷室容量543L(VDA法)と、ゴルフバッグが4つ収まる。ワゴンの本場欧州で鍛え上げた走りと大容量ラゲッジ、ゆったりした荷室幅が魅力
レポーターはかつてステーションワゴン専門誌の編集者をしていたが、ワゴンの最大の魅力はいうまでもなく積載性にある。ミニバンやSUVでも積載力が高いモデルはいくらでもあるが、ワゴンはリヤゲートを開ければ荷物が載せ降ろししやすい低い位置にラゲッジがあり、しかもフロアはフラット。後席は背もたれを倒すだけか、座面を引き上げてダブルフォールディングさせるかで、ミニバンのようにサードシートを跳ね上げたりする手間要らずで、SUVのように高いラゲッジに荷物を持ち上げるのと比べると楽だ。
ブームを終わらせたのはユーザーかメーカーか?
パサートバリアントはセダンとともにデビュー。全長4785×全幅1820×全高1530mmで、全長と全幅はアベンシスと近い。パサートバリアントのエンジンは、1.4L TSI搭載のダウンサイジングにより18.4km/Lの10・15モード燃費が自慢。価格は324万~374万円。なお、アベンシスは2.0Lで14.6km/L
今回のフィットシャトルで主査役を務めた人見康平氏は、「最近のクルマはコンパクトカーやハイブリッドカーばかりで、ユーザーがクルマに合わせて使っている。窮屈だ」というような挨拶をされていたが、スポーツカーと同様にブームを終わらせたのはユーザーなのかメーカーなのかは議論はあるだろう。マーケットインなのかマーケットアウトなのかもよく議論されるとおりだ。
ワゴンが復権する余地が現在生まれているとしたら、「ミニバンやSUVでは大きすぎた」というダウンサイザーに加えて、逆にコンパクトカーや軽自動車からのステップアップ派を取り込める状態にあるからかもしれない。さらに、電池などの改良により、荷室や室内空間を犠牲にすることなく、ハイブリッド化を実現できるようになったのも貢献しているだろう。
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