男のこだわりグッズ/文房具・小道具

大事にするとラフに持ち歩くを両立する万年筆の鞘(3ページ目)

万年筆愛好者垂涎のペンケースだった岡本拓也氏による「グリマルディ」が、より実用的になって手に入りやすくなりました。徹底した適材適所の精神で革が選ばれ、オールハンドメイドで作られるペンケースは、大事な万年筆を守りながら、何処へでも持っていけるようにしてくれる鞘です。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

良い革製品とは?の答えにもなるかもしれない

ペンシース05

革だけを重ねて縫い合わせ、丁寧にコバを磨き上げているので、まるで木の年輪のように見える

技術的な話で言えば、この底の厚い部分は、革を何枚も貼り合わせて、それを磨いたものなので、まるで木の年輪のような味わいが生まれています。塗料を塗るのではなく、ひたすら磨くだけで、艶を出しているので、手触りもとても良く、中の芯が腐ったり、剥がれたりといったこともありません。机の上で転がらず、万年筆の定位置として扱える、台のようなペンケースというのも、結構珍しいかもしれません。この台の部分こそ、グリマルディの本領なのだと思います。
ペンシース06

木型を使って作られた絶妙な曲線は、グリマルディの大きな特徴のひとつ

また、先端部は、まるで高級革靴のようですし、万年筆の形に合わせて木型を使って作られた曲線の見事さは、革製品の可能性を示してくれます。良い革製品とは何か、と思ったら、この「グリマルディSMT」を、一つの指針にできるほど、細部にまで「革小物」を作るための様々な技術と、丁寧な仕事ぶりが集約されています。そして、それらの技術や作業が、万年筆をハードに持ち歩いて安心して使ってもらう、という点に集約しているのが、素晴らしいと思うのです。

ガイド納富の「こだわりチェック」

ペンシース07

シルエットがとてもキレイなので、持っているだけで嬉しくなる。しかも実用的なのだ

現在、「グリマルディSMT」は、黒、赤、茶の3色で、大きさも、ペリカンの400に合わせた小サイズ、ペリカンのM800やモンブランの146に合わせた中サイズ、ペリカンのM1000やモンブランの149に合わせ大サイズの3つのみ。例えばガイド納富が愛用しているペリカンのM205やパイロットのキャップレスは小サイズがぴったりでした。サイズに関しては心配なら、問い合わせてみれば良いと思います。素材は、ブッテーロで、クリップが挟まる部分はより耐久性の高いリザードを使用、縫い糸は手染めの麻糸です。

ガイド納富は、このケースにパイロットのキャップレスを入れて、カバンに放り込んでいます。キャップレスはクリップが長いので、リザード部分をはみ出してしまいますが、本体の革自体が丈夫だし、特に問題はありません。本当に革の鞘のようなケースなので、カバンやポケットなど、どこに入れていても安心だし、出し入れも素早く行えるので、気分は居合抜きです。

専用に作った「グリマルディ」の場合、どうしても専用の万年筆しか入れたくないのですが、「グリマルディSMT」だと、元々汎用品ですから、色んな万年筆を入れて持ち歩く楽しみもあります。幸いにも、ガイド納富が持っている万年筆はほとんど全て、小サイズに入るため、気分によって入れる万年筆を変えるのも楽しみです。困るのは、使っている内に、もう1個欲しくなる事でしょうか。何だか、とても赤が欲しいのです。

【関連リンク】
Takulami「グリマルディSMT」の購入はこちらから
グリマルディ・シリーズの定番「グリマルディII」はこちら
ガイド納富がオーダーした「グリマルディ」の記事はこちら

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