江戸とフランスが出会う街・神楽坂
東京の花街であり、路地に入ると江戸の雰囲気や昭和の面影を見ることができる街・神楽坂。最近では海外のガイドブックで紹介されることも多く、外国人観光客にも人気のエリアです。古き良き日本の風情が漂い、そしてそこにフランス的雰囲気もプラスされている神楽坂を、そぞろ歩いてみませんか。ランドマークは毘沙門さま
新橋(銀座)、赤坂、芳町(日本橋人形町)、向島、浅草とともに、東京の六花街の一つとして風情ある街並みを残している神楽坂。JR飯田橋駅から外堀を渡ったところが神楽坂下、そこから緩やかな坂を上り、神楽坂上、そして東京メトロ・神楽坂駅へ至る早稲田通り=『神楽坂通り』が、神楽坂のメインストリートとなります。神楽坂通りは飲食店、ファッション、雑貨、食料品店などなど、あらゆる業種のお店が軒を連ねる商店街となっていて、中には江戸時代創業という老舗も。通りのちょうど真ん中あたりに位置する『毘沙門天善國寺』が、この街のランドマーク的存在です。
善國寺は地元では「毘沙門さま」と呼ばれて親しまれていて、創設400年、この地に移転してきて200年以上という日蓮宗のお寺です。祀られている毘沙門天はインドの神さまで、トラの化身とされていることから、境内では狛犬でなくトラの石像が参拝客を迎えます。道行く地元の人たちは、お寺の前でそっと手を合わせたり一礼したりしながら行き交い、毘沙門さまが神楽坂の守り神として愛されているのがよくわかります。待ち合わせ場所などとしても利用されることが多いスポットです。
地図:Yahoo!地図情報
また神楽坂駅近くにある『赤城神社』も地元の人たちに愛されている神社。江戸時代、幕府に「江戸大社」とされ、日枝神社、神田明神と共に「江戸の三社」と呼ばれ信仰を集めていました。2010年には、世界的建築家・隈研吾さんの監修で大変スタイリッシュな神社に生まれ変わった赤城神社。境内にはガラス張りのカフェ『あかぎカフェ』もオープンし、気持ちの良い空間となっています。
地図:Yahoo!地図情報
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