株式戦略マル秘レポート/藤村哲也の「次のお宝株を探せ!」

粘着技術のパイオニア、リンテックに注目

アジア地域の成長が日本の企業を支えています。しかし現地の消費者の生活が豊かになってくるにつれ、商品もデザイン性UPやブランドイメージを図らないと売れていきません。シールやラベルもその重要な要素の1つです。今回は、化粧品・シャンプーのシールから半導体や液晶分野、太陽電池、スマートフォン向けの分野まで活躍する、粘着技術のパイオニア「リンテック」をご紹介します。

藤村 哲也

執筆者:藤村 哲也

株式ガイド

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急成長するアジアで良質のシールやラベルが必要に?

急成長するアジアではより高品質な製品が求められている

急成長するアジアではより高品質な製品が求められている

アジア地域の成長が日本の企業を支えています。6月12日の日経新聞では、11年3月期に国内主要企業がアジア地域で稼いだ営業利益は、日本国内の利益を上回り過去最高になった、と報じられています。個別企業で見るとその傾向はさらにはっきりしてきます。例えば化粧品メーカーの代表格の資生堂。今期予想営業利益は日本の100億円に対し、その3倍の300億円を海外で稼ぐとか。

急成長するアジア地域ですが、暮らしが豊かになれば必要なものはどんどん増えます。最初は「量」が重要なファクターだったのが「質」も要求されてきます。そして質にしても性能に加え、見た目なども重要な差別化させる要因になってきます。そのような状況下で、日本企業が値段の安い現地企業に対抗するには「付加価値」を付けなければなりません。そして品質や性能だけではなくブランドイメージも大事になります。その日本の商品のブランドイメージ作りに大きく貢献する「シールやラベル」に今回は焦点を当てます。

たかがラベルと思うなかれ。化粧品には意匠性、デザイン性、シャンプーは耐水性、車・家電などは耐久性・耐熱性が求められます。また永久に接着させるだけではありません。ウェットティッシュの取り出し口では何回でも貼ったりはがしたりする機能が求められるなど、シール・ラベルといっても紙やフィルムの材質から粘着剤の調合まで、さまざまな技術が求められるのです。

こうした粘着技術はシール・ラベルだけではなく屋外の看板用フィルム、半導体製造用テープ、液晶用フィルム加工など、さまざまなシーンに応用され用途が広がっています。今回はそんな粘着技術のパイオニア「リンテック(東証1部7966)」に注目します。

次ページでは太陽電池関連でもあるリンテック(7966)について

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