C61形20号機、復活への道のり
運良く解体を免れた20号機は、群馬県伊勢崎市にある華蔵寺公園遊園地に運ばれ、展示されてきた。幸い、保存状態がよかったことから、今回の復活SLの候補となり、ついに38年の眠りから覚めて奇跡の復活を遂げたのである。復活工事は、2010年から埼玉県の大宮総合車両センターで行われた。2011年2月末には、鉄道博物館脇の試運転線で試運転を行った。3月5日の東北新幹線「はやぶさ」デビュー時には、鉄道博物館で展示走行も行われ、復活も間近だと期待は高まった。
2011年3月31日には車籍復活となり、本線での運転が可能になった。C61は高崎車両センターへ移され、上越線で繰り返し試運転が行われた。そして、7月デビューの当初の計画よりも早く、6月4日から客車を牽引して営業運転を開始した。今後は、D51とともに高崎~水上間や高崎~横川間(片道のみ)のSL列車を中心に、JR東日本管内でのイベント運転に使用される予定である。