鉄道/SL

蒸気機関車C61形20号機、38年ぶりの復活運転(2ページ目)

蒸気機関車C61形20号機が38年ぶりの奇跡の復活を果たした。JR東日本の動態保存SLとしては、D51形498号機、C57形180号機に次ぐ、3両目の復活である。今後は、上越線高崎~水上の観光列車を中心に、JR東日本各線でのイベント運転が期待される。東北ゆかりの機関車だけに東北本線や奥羽本線での復活運転も楽しみとなろう。

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド

C61形20号機、復活への道のり

C61

水上の転車台で方向転換するC61

運良く解体を免れた20号機は、群馬県伊勢崎市にある華蔵寺公園遊園地に運ばれ、展示されてきた。幸い、保存状態がよかったことから、今回の復活SLの候補となり、ついに38年の眠りから覚めて奇跡の復活を遂げたのである。

C61試運転

大宮で念入りの試運転が行われたC61

復活工事は、2010年から埼玉県の大宮総合車両センターで行われた。2011年2月末には、鉄道博物館脇の試運転線で試運転を行った。3月5日の東北新幹線「はやぶさ」デビュー時には、鉄道博物館で展示走行も行われ、復活も間近だと期待は高まった。

 

水上でくつろぐC61

水上到着後は、しばし休憩となるC61

2011年3月31日には車籍復活となり、本線での運転が可能になった。C61は高崎車両センターへ移され、上越線で繰り返し試運転が行われた。そして、7月デビューの当初の計画よりも早く、6月4日から客車を牽引して営業運転を開始した。今後は、D51とともに高崎~水上間や高崎~横川間(片道のみ)のSL列車を中心に、JR東日本管内でのイベント運転に使用される予定である。
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