知識の差が人生の差につながる可能性も
たとえば、マイホームの購入は数千万円にも上る高額な買い物です。多くの人がある程度の頭金を用意し、長期にわたる住宅ローンを利用します。また、子供一人を大学まで行かせるには、最低1千万円の費用がかかると言われる昨今。3人の子供を養うには3千万円以上の教育資金が必要です。もし頭金ゼロで6,000万円の住宅ローン(35年金利2.35%)を組んだ場合、月々の返済額は21万円程度。一方、頭金1,000万円で住宅ローンを組んだ場合の返済額は17.5万円程度。頭金を用意した場合と用意しなかった場合では、月々約3.5万円の差になります。
将来必要な費用があらかじめわかっていれば、この3.5万円を、車の購入時期を考えて貯蓄したり、子供の進学に合わせて学資保険を利用できます。金融や経済の知識を身に付けていれば、資金計画を立てることで多くの夢を叶えられるのです。それにも関らず、気に入った住宅や車があったからと無計画に購入していては、夢の実現は難しいでしょう。
また、現在のとりわけ不満のない生活が続くだろうと思い、飲み会や買い物といった目の前の楽しみに流されて、なかなか貯蓄や投資にお金を回せない人も多いかもしれません。しかし、失業等といった不測の事態が、自分の身に降りかからないとは限りません。こうした事態に備えて、金融や経済、投資の知識を身に付けておくことは、ビジネスマンとして最低限の知識だと言えるでしょう。
金融や経済、投資と聞いただけで抵抗を感じてしまう人も多いかもしれませんが、金融や経済、投資は、私たちの生活と密接に関係しています。そして、知識の有無の差が、人生の大きな差につながる可能性も否定できません。身近な生活やビジネスの場から、まずは投資の一歩を踏み出してみませんか。
では、金融や経済に強くなるために、なぜ投資が必要なのでしょうか? 投資と貯蓄を比較しながら、次のページで考えてみましょう。