サイズ以外の“らしさ”をもれなく落としこんだ
4番目のモデルとして登場した、ミニとしては最も大きな4ドアモデル。サイズは全長4105mm×全幅1790mm、全高1550mm。ハッチバックと比べ全長380mm、全幅105mm、全高120mm大きい。日本ではワン(MT 265万円、AT 278万円)、クーパー(MT 299万円、AT 312万円)、クーパーS(MT 345万円、AT 358万円)、4WDモデルのクーパーS ALL4(MT 366万円、AT 379万円)をラインナップする
アイドリングストップ機構(エンジン・オートマチック・スタート・ストップ機能)をMTモデルに標準化。ブレーキエネルギー回生システム(マイクロ・ハイブリッド・テクノロジー)はMTモデルとクーパーSのATモデルに備えた
車格的には、ミニのひとつ上、欧州車でいえばVWゴルフあたりがライバルである。クロスオーバーというくらいだから、それっぽいわけだが、なるほどミニ初の4WDモデルも用意された。とはいえ、クロスカントリーではなく、シティ派の乗用モデルと割り切って考えたい。だから、クロスオーバーか。
ミニにしては随分とでかい。こんなのミニじゃない、という声も聞こえてきそうだけれど、大事なのはコンセプト。そういう意味では、ミニというクルマの、サイズ以外のらしさをもれなく落としこんだ。そのうえで、4シーターもしくは5シーターとして成立させている。内外装はミニワールド全開だ。
乗ってみると、これまたミニというよりフツウの乗用車っぽい。それもこのクラスにしてはあまりに上質。乗用車として申し分のないライドフィールをみせてくれる。
なるほど、これはミニの顔をしたファミリーカーである。くそまじめなドイツ車に乗っているよりも、ほがらかな家族に見えることは間違いない。そういう意味では、このクルマもまた、ミニらしいし、ミニらしさを失ってはいないのだろう。
乗っている人たちが、何やら元気で明るい人たちにみえるこのクルマ。ちなみにオススメはFFのクーパーかワン。4WDよりも素直なフィーリングが、より乗用車っぽかった。クーパーSならば、逆にミニ風味の走りが少なからず味わえる。