なぜ破たん?
収入が減ってしまったとき、その分だけ支出を減らすことで対応できればいいのですが、簡単ではないでしょう。一方、「ローン返済額が増える」「教育費負担が重くなる」などで支出が増えると、やはり家計は厳しくなってしまいます。打つ手がなければ、向かう先は破たん?
それを防ぐためには、ローンを借り過ぎないこと。「借りられる額」と「返せる額」は違うことを意識し、はじめから余裕をもったローンプランを組むことです。
「借りられる額」と「返せる額」は違う!
「借りられる額」は、金融機関から借りることができる金額です。これは年齢や年収といった条件をもとに決まるのが一般的ですから、年齢や年収が同程度であれば、同程度の住宅ローンを借りられることになります。でも、趣味にお金をかけたい人もいれば、子どもの教育費を優先したい人もいるなど、何にどのくらいのお金をかけたいかは、人それぞれでしょう。「借りられる額」は同じでも、自分にあった返済額、つまり「返せる額」は人によって違うと考えます。
「返せる額」を検討するときは、将来についてイメージをふくらませてみましょう。例えば、共に38歳、年収600万円、3人家族(本人、専業主婦の妻、地元の公立小学校に通う10歳の子)のAさんとBさんがいるとします。
この2人、年齢や年収をもとに判断すると、同程度のローンを借りても良さそうです。しかし、Aさんの子どもは中学から私立を希望、Bさんの子どもは地元の公立中学へ進学予定と聞いたらどう思いますか? AさんとBさんが、住宅ローンの返済にまわせる額は同じでしょうか?
住宅ローンの借入額を検討する際は、「借りられる額」を上限と捉えましょう。その範囲で「返せる額」だけ借りるのが正解です。
「借りられる額」と「返せる額」は違うということを理解した上で、住宅ローンをいくら借りられるのかの審査基準について知っておきましょう。