防災/災害の種類と対策

首都直下型地震と東海地震のリスクと対策

東日本大震災後、数多くの余震が発生し、首都圏でも「次の震災」の不安が叫ばれています。しかし今回は「津波」による被害がその90%を占め、内陸部と沿岸地域における地震被害では大きくその被害状況が異なっています。では「首都直下型地震」と「東海地震」に対しては、どのような備えをすべきなのでしょう。

和田 隆昌

執筆者:和田 隆昌

防災ガイド

首都直下型地震と東海地震はすぐ起きるのか?

石巻の市街地は1ヶ月後も電柱がこのような状態であった

石巻の市街地は1ヶ月後も電柱がこのような状態であった

東日本大震災とその余震は、被災地以外にも多くの被害を及ぼし、次に来る震災への不安を大きくしました。しかし、地震災害の被害の大きさと内容は、その場所において示される要因によって大きく異なります。今回の災害は、「都市型災害」とどこが違い、どこに共通点があるのか、また都市ならではの特徴的な災害要因とはどこにあるのでしょうか。

三陸沖を震源とする東日本大震災は、「海溝型地震」です。その発生域は実に南北500kmに渡り、日本における観測史上最大のM9.0という規模になりました。今回の人的・物的被害の90%以上は津波によるものであり、内陸部の被害は全体のごくわずかしか示されていません。首都圏における予想される地震災害の想定被害の内容とは大きく異なるものです。

この大型地震直後より数多くの余震が発生し、首都圏でも震度3~5の地震が数多く発生しています。そのため、首都圏で直接大きな被害が発生する可能性のある、首都直下型地震と東海地震は連続して発生するのか?という質問をされます。日本は世界で最も地震災害の発生している国で、その予知についても世界で最も進んだ国ではありますが、その関連性については明言できる人はいません。ただ首都圏に住む我々の地震災害リスクは、この東日本大震災によって大きく変わったわけではないことは間違いありません。

首都直下型地震と東海地震に備えるためには? >>

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